第12話 カジノがある(後編)!


カイトはお金のない世界でお金の代わりになる存在があるのかと気になり、他の人がゲームを始めるのを見ていた。


見ているとキーホルダーが機械の中に入り、ゲームが進むたびに、その柄の一部が組変わっていった。また、ゲームに出てきたデザインが入れたキーホルダーに組み込まれていった。


ゲームをしばらく楽しんだ人が席を立つ時に、その変化したキーホルダーを持って出ていった。


『キーホルダー1個がキーホルダー1個になった。コインの代わりってわけじゃないようだ。』


『そういえばカバンに付けられているキーホルダーって、どんなものだっけ?』


気になって、カイトは街にでた。


カバンにつけているキーホルダーは、様々なデザインで、いろいろな柄がある。


「その柄は、どこで?」

「◯◯のゲームで変えたんよ」

「◯◯に行ったときに手に入れたんよ」


ときに見せ合いをし、初めましての相手との話のキッカケにし、キーホルダーの柄を楽しんでいるようだった。


『柄が個性。そして常に変わっていく。キャラクターとのコラボ、ご当地のデザイン、いろんな機会がにより、唯一のものになっている』


『お金の世界でも値段は同じでパッケージの柄が違うものはあり、柄に、デザインに心踊る人がいる。その延長上のものだな。面白いな』


『人の体験にも違い、個性があって、その意味に差が生じて、損得として見えた瞬間に心が揺れる。誰もが損したくない、得したい。』


『本当か?』


『損得って何だ?キーホルダーの柄でも心は揺れる。キーホルダーは得なのか?。話のキッカケとなり、そこから生まれる話題や行動で心が動く。形あるものが奪われる。付与されることの損得は分かりやすい部分なだけで、お金の世界でも心が揺れる本当の理由は別にあるんじゃないか?』



本編

https://kakuyomu.jp/works/16817330657339730406

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時間の長さが変わる世界でのカイトの日常 難波とまと @NAMBA_TMT

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