第2話 本を買う

ここはお金が存在しない世界。良いことをした分、報酬として翌日の時間の長さが増える世界。


『お金がないと、どうやって本を買うんだ?』


『お金を払う必要がないためレジはない。入口付近に本を入れるための紙袋が置いているだけで、店員の人たちは本の補充、照明の調整をしている。お客さんは欲しい本を手に取り、そのままカバンに入れたり紙袋に入れてスタスタ出ていく。』


『万引きにしか見えないな』


『あれっ、照明の調整ってなんだ?』


『そういえば立ち読みしているとき、手元が明るく読みやすかった。そっか、家で読んでもらうのも本屋で読んでもらうのも、ことは同じなんだ…。快適に読んでもらいやすくすることが作者への感謝として大切なのか。』


『店員の方が創る快適な照明はお客さんだけでなく、作家さんへの感謝のプレゼントにもなっているんだな。が複数あるのか…』


カイトは気になる本を持って本屋をでた。本には夢を叶えるには時間が多く必要とのことで、さっき、ふんわり思っていたことが書いてあった。時間を得るための方法についてなど、知らないうちに本に引き込まれていた。


カイトはふと顔を上げると、本屋の隣には古本屋があった。


『お金がある世界では中々見ない光景だ。読んだ本をすぐに売れるように出来るためなのか…。古本屋でもやっぱりレジは無く、本を売る行為は受付に積み重ねて置くのみのようだ。』


『図書館みたい…。貸出期間無期限の図書館、そんな感じだな。』


そう思いながら、カイトはというタイトルの本に視線を戻した。



本編

お金が存在しない世界でカイトは泥棒になる!!

https://kakuyomu.jp/works/16817330657339730406

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