第18話 全員生存
周りがどれだけ幸希の悪い噂を流してもクルミと幸希を引き離すことができなかった。だから俺はもう耐えられなくなって大和に相談したのだ。するとしっかり相談に乗ってくれた。そして一緒に物理的な攻撃をするようになっていた。そんな時間が楽しく築けばそれは12人にもなっていた。それが今回集められたメンバーだった。
俺らは毎日一緒にいて毎日幸希の悪い噂を流して俺の気持ちはそれだけで満たされていた。そんな中俺に好意を持ってくれた人がいた。芽依だ。彼女の優しさに心奪われて好きになった。いや、好きになったつもりだった。心のどこかでまだクルミの事を思っていたのかもしれない。
そして2人は自殺した。
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「お前に一個だけいい事教えてあげる。」
「え?」
「誰も死んでないから。」
「は?」
「もう入ってきていいよ。」
大和のその合図で死んだはずの奴らがぞろぞろと入ってきた。そして俺は目を疑った。
そこにはクルミと手を繋いでいる幸希の姿があったからだ。俺の頭は混乱していた。なぜ死んだはずの2人がこの場にいるんだ?
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「もう耐えられない。あなたのゴミみたいな攻撃に。」
「俺たちはもう死ぬから。そうやって人を不快にしながら生きていけよ。」
「ちょっと待ってくれ。違うんだ。」
「なんだ。何も違わないだろ。俺らが消えればお前は満足なんだろ。」
「違う待って。」
「さよなら。」
俺は2人に呼び出された。そして2人が窓から飛び降りた様子を見た。外では救急車のサイレンが鳴っているようだった。2人にはもう気づかれていたらしい。俺がSNSで心無い書き込みをしたということに。2人は捨て台詞を吐いて飛び降りたのだった。
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みんなの視線が冷たい。どういう事なのだろうか。意味がわからない。あんだけ憎しい幸希の姿が妙にキラキラしているように感じた。そしてクルミからも同じオーラを感じた。遥もそう思ったのか、
「2人有名人オーラすごいよー。」
というと、みんなは笑っていた。俺はなんのことか一切わからなかった。こいつらが有名人?単なる悪ふざけだろ。そう思っていると、大和が俺の前にきてこう言った。
「さあ。復讐の時間だ。」
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