第二十七章 ③もしものもしもの話
ゲイルが
「凛花よ、君は
凛花はゴクリ、息を呑み込んだ。
ゲイルが前置きする。
「まずは心せよ。未來王が消え去る……、これはもしもの
「はい」
「では始める。……もしも、未來王が
シップが続ける。
「未來王は
ゲイルが付加する。
「愚か者が
イレーズが冷たく笑う。
「ククッ、もしそうなったらさ、
クロスが鼻で笑う。
「王が消えたことで
ゲイルが頷く。
「そうして逃げ場のない恐怖支配の
クロスが言い放つ。
「要はァ! 人間の『
イレーズは薄く笑う。
「そ。
ゲイルが
「未來王は消えてしまった。ゆえに泣き叫んで悲鳴を上げても、声を枯らして助けを
凛花は思わず絶句する。神々は恐怖に
シップが
「こらこらっ、ゲイル、クロス、イレーズよ! 神々までも
クロスは真顔で言い放つ。
「極等万能祭司は未來王の下命以外は
ゲイルが即座に同意する。
「それは当然だ。そもそも王のいない世界など無価値である」
イレーズは凛花の頬をそっと撫でる。一転して穏やかな
「心配しないで? 今はまだ
「……。あの……、もしもイレーズさんが消え去るときには、私も一緒にお願いします」
「ん。それは当然だよ。凛花は俺のディアーなんだからさ。永遠にずっと一緒だよ?」
「はいっ」
ゲイルはくるり、主旨転換する。
「では凛花よ。ここからは『
「はい! お願いいたしますっ」
イレーズがレクチャーする。
「
ゲイルが頷く。
「そこに支配権力者と平民凡夫の区別はない。
凛花が問う。
「厳罰対象者は
イレーズが応える。
「うん。残念なことに物凄い数なんだ。歴史上において、
凛花はさらに問う。
「
「うーん……。まあ、正論としては不公平に感じるかもね? だけど先天性マニピュレーターとか
「以前、太郎さん(未來王)が
「その通り。
「死後処罰というのは、
「そ。つまり存命中の処罰とは『自己の反省』と『
「同じ欲界でも
「んー? そうでもないよ。指先ひとつ、だからさ。ま、不快でムカつくけどね? だけどそこは
ゲイルが爽やかな笑顔を向ける。
「では、最悪の末路を招かぬためのアドバイス(進言)をしよう! それは
クロスがおどける。
「オエェッ!
ゲイルが同意する。
「そうだ。
シップがまとめる。
「まさに今、六世界が
イレーズはおどける。
「ま、王は時々ゲンナリしてさ。遠くを見つめて
凛花は思わず笑みをこぼす。
「ふふっ(想像できちゃう……)。ですが過去の理不尽が修正されている今、これから先の未來は悪くない! そんな気持ちが
四人衆は顔を見合わせて笑う。
「ククッ……、確かに。そうかも、ね?」
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