第十六章 ③新しい友人
稲佐の浜。
青年は
「凛花さんが放つ
瑞光オーラはリズムが最大値の人間だけが見ることができるようプログラミングされています。オーロラペンが
「龍使いの任務はシステムプログラムによるものなのですか?」
「ええ、そうです。実は
「先進的なシステムだったとは驚きです。『伝承』によるものだと思っていました」
「さらに『瑞光オーラ』には『引力』が込められています。リズムが最大値となった対象者は瑞光オーラの引力に引き寄せられ龍使いとの出会いに導かれます」
「引力……。だから行く
「そうです。要するに契約者たちが凛花さんと出会っているのは偶然ではなく必然といえます。そうして
凛花は納得して
「そうして是契約者たちは造形無き『
「
「斥力の作用によって跳ね返しているのですから龍使いとの
「それでも再会することは可能なのですか?」
「基本的には
「……。そうですよね。わかりました」
「しかし、例外として。龍使いから会いに出向いた場合には再会が可能かもしれません」
凛花は目を
「例外があるのですね。その場合は契約者は制裁されずに済みますか?」
「さあ? 知りません。推測では断言できません。しかしながら。もしかすると契約者が再び瑞光オーラを目にすることは危険かもしれません。そこには何らかの『対策』が必要だといえるでしょう」
凜花にとっては目からうろこだった。
「あの! ノアとかコン太のこともご存じなのですか?」
「ええ。とても仲睦まじい龍神カップルですね。そして凛花さんのことをとても大切に想っています」
「はい。ふたりとも本当に優しくて。私にとって特別で大切な親友です」
「凛花さんは龍神界から家族として認められています。さらにフィールリズムは最大値を振り切っています。これは
「本当にすべてをご存じなのですね」
「ザックリと、です」
「……失礼ですが。今さらですが。あなた様は
「ああ、ハハ。そんな堅苦しくならないでください。うーん……。イレーズの親友、ですかね」
「ああ! イレーズさんの……。では、『
「ハハ、残念! ハズレです」
「わわっ! 思い込みで発言してしまいました。申し訳ありません」
「いえ。極等万能祭司の彼らと親友であることには間違いありません」
「そうなのですね!」
「そして今日からは凛花さんの友人でもありますよ?」
「わあ! 私と友人になってくださるのですか? どうしよう! 嬉しいです! もう出雲の『
「ハハ、そうかもですね」
「では、友人として。お名前を伺ってもよろしいですか?」
「うーん、そうですねえ。では、『
「はいっ! 太郎さん。よろしくお願いいたします」
「よろしく。凛花さん」
太郎は穏やかな笑みを浮かべた。
凛花に新しい友人ができた。
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