第十三章 ② 凛花の質問
グラビリズムは運を引き寄せる力。モアレリズムは運を広げる力。
一生のうちにリズムを最大値まで引き上げられる人間の確率は全体の十数パーセント。
『
しかし多くの人間は是契約と無縁のままに一生を終える。
努力が及ばずリズムを最大値に引き上げられない者。
自らが有する
さらには
能力を有しながらも
ブラックコーヒーを飲みながらコン太がしみじみ語り出す。
「人生ってさ、最大限の『努力』と空前絶後の『運』が必要なんだよ。
だけど『
ノアは静かに頷く。
「確かにそうね。嘘や裏切り。誤魔化しや言い訳。
コン太とノアはしかめっ
凛花は問う。
「だけど龍神たちは大嫌いなはずの人間のために働いている。人間を護り、叶え、救い続けている。それはどうして?」
凛花の質問にコン太はニカーッとして笑顔で答えた。
「未來王だよ! 未來王から与えられた
「そういえばトールパパも富士の五大龍神も『未來王』って言っていた。もの凄い
「そう。
ノアの言葉にコン太は『同意!』とばかりに高速に
「そもそも
「わあ、そうだったんだ! いつか直接お会いして、お礼が言いたいなあ」
ティータイムを終えた。
凛花がもじもじしながら問いかける。
「もしも、もしもだけど。龍使いが『
思いがけない質問にコン太は眉をひそめる。
「良い結果にならないから会ってはいけないって
「再会は危険なのね? わかった。変な質問してごめんね」
なぜか凛花は肩を落としてしょんぼりした。
コン太とノアは落ち込む凛花を励ますように明るく声をかける。
「とにかく! フィールリズムや
「そうね。それに是の契約者には共通点があると思うの。まずは
「そっか、そうだね! 精一杯努力して頑張っている人たちのためにも任務を頑張らないとだねっ!」
意気込む凛花にコン太は安心する。
「まあ結局さ、契約したその
「ええ。さらに
「そして何より! 一番大事なのは『決意』さ! 夢を叶えるために必死になって踏ん張っているんだよ! 今よりほんの少し
まあ、強くするというよりは広くするんだ。そうすると絶対的引力に当たる確率が高まる。そして当たったら超ラッキー! 必然的に善なる未來に導かれて行くのさ」
ノアが改まって告げる。
「日々に感性を磨いて視野と思考を広くする。そうすると『
「
「ええ。龍使いも『
凛花は驚く。
「龍使いにも出会いの『
「そうなんだよ! 実はあるんだよ! もの凄く
「そっか。私にもまだ
「たぶん圧倒的引力で
「うんっ、わかった」
「でもまあたまに『
「だけどもしも『
「イヒヒ! まあ、
凛花はぱあっと顔をほころばす。
「じゃあ、もしかしたらノアとコン太みたいな親友ができるかも! ってことだよね? やった! ちょっとだけワクワクしてきた」
「でもまあ『
「でもそれでもっ! ほんの少しだけでも可能性はあるんでしょ? ゼロじゃないんだよね?」
凛花は
ノアは
「もちろんよ。生きている限り『本物』に出会える可能性はあるわ。おばあちゃんになったって、ね? 一生に一度でいいから、そういう『引力』に触れてみたいものよね。
だから未來を楽しんで生きて行きましょう。……一緒にねっ!」
コン太はニヤリと笑う。
「おいらはこの先の未來が楽しみで
「うんっ! 一緒にっ!」
……きっと新たな友人ができる!
なぜだか凛花は確信していた。神秘的なハンチ(直感)があった。
この先の未來は自らの心を
澄み切った
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