第六章 ②龍神カップルの馴れ初めって?
赤煉瓦ベル。
いつもの三人は、いつものように
不意に凛花が問いかける。
「あのね、ネット配信のドラマを見ていたんだけど……。恋って、どんな感情なのかな? 全然わからなくて……」
コン太が返す。
「ああ! 輝章くん脚本の純愛ドラマかい? ときめきが止まらない! って、大評判らしいねえ?」
「うん、そうみたい。だけど恋愛したことがないからかな? ストーリーに共感できなくて……。もしも
コン太は即、
「イヒヒ、おまかせあれ! おいらとノアとの出会いは
「うんっ! ノアには
「イヒヒ(照)! それからはりふり構わずの猛アタックさ! おいらの熱い求愛に根負けしたノアが、恋人関係になってくれたってわけ!」
ノアは笑って補足する。
「コン太からのアプローチは
ノアの率直な言葉に、コン太は
「同じ
凛花は淡く頬を染める。お似合いの二人の姿を見て、大いに納得する。
「うん! 恋って素敵だね!」
ノアとコン太は
……凛花には物欲や金銭欲が少ない。『龍使いに任命されて生きる意義を与えられただけで幸せ過ぎる。日々が穏やかで満足だよ!』……そう言って、屈託なく笑う。
龍神と龍使いの友情にヒエラルキー(階級)は存在しない。駆け引きや打算も通用しない。不可欠なるものは、お互いを無条件に許容する広大無辺の『尊敬』と、見返りを求めない
龍使い凛花から、柔らかな癒しを与えられている。日々が慈愛に包まれている。
その
ノアとコン太は切実に願う。
……どうしたら凛花が幸せになれるのだろうか? できるなら、凛花が誰かと恋をして、ときめく心を知って欲しい。過去の出来事に
凛花が誰よりも大切な存在だからこそ、幸せになってもらいたい……!
シュンッ…………!
突然、ノアとコン太のもとに『
ノアは驚きすぎて数秒呼吸が止まった。コン太は動揺して腰を抜かした。
それは遥か高き場所、優美典麗なる星からの『テキスト影像」だった。
ふたりの
ふたりは顔を見合わせて大きく目を見開いた。それから深く
龍神カップルは
確信した。
凛花はそう遠くない未來に、誰かと『恋』をするだろう…………。
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