第弐話 主人公はどうやら呪への耐性がカンストしてる
どーも、呪法と主人公への嫉妬を極めている負けヒロインこと紗那だ
俺は今、非常に困っている
先程巫蠱で使っていた壺の中を掃除し虫の死骸を捨てていた所なんか偉そうな坊っちゃんに会ってしまった
「貴様、さてはその角は鬼だな!我が二条将軍家の
長げー黒髪を後頭部で結って刀を俺に向ける高そーな服着た坊っちゃん
俺、コイツ知ってる
ゲームの悪役だよコイツ
一応顔はイケメンでツリ目
とあるルートに入ると好感度が最も高いヒロインをNTRする将軍の息子だ
因みに負けヒロインの俺は最も高感度をあげてもNTRされない
ロリロリだからか?
それはどうでもいいとして俺は今、巫蠱で蛇が生き残ったため蛇蠱となるが、蛇蠱を使って呪うところなのに
こうして俺が油売っているうちに主人公の塁さまはどうせヒロイン侍らせてるんやろ?
ああ、苛つく...おのれおのれおのれ!
「おのれ塁おのれ塁おのれ塁おのれ塁おのれ塁おのれ塁おのれ塁おのれ塁おのれ塁おのれ塁おのれ塁おのれ塁おのれ塁おのれ塁おのれ塁おのれ塁おのれ塁おのれ塁おのれ塁おのれ塁おのれ塁おのれ塁おのれ塁」
「ちょ、聞いてるか?」
さっきまで威張ってた蛇楼くんが引き気味で俺を見ている
おっと塁への妬みが溢れ出ちまったか
おっかしいな...周りに人がいる時はちゃんとこの妬みを隠せるのに...
「ねえ、人族のチンチクリン。人族が何の用?俺は今塁って言う人族を呪うのに忙しいんだけど。それとも呪術が見たいの?今から蛇蠱を使って呪うから見せてあげよっか?」
「なっ、我の言葉を無視するか、失敬ぞ!万死に値する!!」
俺のキュートで愛らしい笑顔を蛇楼に向けてやる
そして少し怯む蛇楼くん
悪役が精神年齢4■の俺に挑むなんざ一億年早いだっつーの
巫蠱は元の世界で使うと斬首刑になったとか言う人もいた気がするがこの世界に巫蠱などという、いやそもそも呪術がない
だから使っても使っても処刑などとならないのだ!
ぐひひひひ、今度こそ、塁を殺してやるぞ
アイツ微妙にしぶといんだよな、微妙に
全身の穴から血を出して死ぬ呪とかかけたいよ、いやかけたのか
でも世界の強制力かなんなのか、呪では死な無いようで少しお腹痛いくらいの症状で終わった
くっそ、まだまだだな俺
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