第11話 戦闘機シルフ
俺は艦橋からスクルドを見る、船は艦橋部分だけ上に出ていて船体は潜水艦のように何もない。俺はスクルドに質問する。
「砲塔とかないのですか。」「砲塔、見たいの、今出すね。」
前部甲板から2つ、後部甲板から1つ、3連砲塔がせり上がって来た。
アデル館長が俺に説明する。
「この船は、強行偵察艦ですので、あらゆる状況に対応できるようになっています。甲板は多目的に使われるので、普段、砲塔は格納されています。」「というと魚雷も打てるのですか。」
「艦首のミサイル発射管が魚雷発射管を兼ねています。」そして艦の中心から艦首に主砲のSPA砲を装備しています。バレルの長さが100メートルの強力なものです。」
俺は軍艦に詳しくない。それも、宇宙戦闘艦と言われても初めて見るのだ。説明を聞いてすごいことだけ分かった。
ドニィーシャは、案内を続けるために言う。
「次は格納庫に行きましょうか。」
俺は彼女について行く、今度はエレベータで一番下まで降りる。格納庫はかなり大きいウルクが歩けるだけの高さがある、また、戦闘機が置いてある、灰色の機体が4機、青い機体が3機である
彼女は、俺に戦闘機について説明を始める。
「灰色なのはFLー14シルフ、青色はFL-16シルフⅡよ、シルフⅡは実戦配備前の機体よ。」「今、俺が見ているのは、軍事機密でないの。」
「そうよ、あなた自身、機密扱いだし問題ないわ。」「どういうこと。」「いずれ、わかります。」
「いずれ、わかります。」はドニィーシャの口癖のようだ。格納庫に2機の人型兵器が運びこまれてくる。ドニィーシャのウルクと俺のスノウビューティーである。
ドニィーシャは案内を終え艦橋に上がって行く。俺は時間が出来たのでスノウビューティーに乗り込む。そして、コックピットの中で調整を進める。要は魔術式の書き換えをしている。
すると、茶色がかった金髪の女性が近づき声をかけてくる。俺は気配からドニィーシャのような化け物ではないが場数を踏んでいるように感じる。
「あなたがほむらね、イザベラ・イーストマンよ、シルフⅡのテストパイロットよ。」「よろしく、イザベラさん。」
「何をしているの。」「う~ん、調整。」
「ふーん、、実戦の経験は」「殺し屋の経験はある。」
「違うわファーストフレームの経験よ。」「シミュレーションだけ。」
「まあ、それで宇宙に出るの、迷子にならないでね、お守はごめんよ。」
どうも、俺は歓迎されていないらしい、まあ、宇宙未経験のど素人では仕方がない。
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