第17話:初デート前夜

 「じゃあ髪切ってくれてありがとな!今度は普通に髪を切りに来るわ」


 「どういたしまして!うん!待ってる、いつでもおいで!」


 俺は朱莉に別れを告げて、まっすぐ歩いて帰って行った、周りを見渡すともう夕方になっていた。


 「やべっ、、遅くなったら美穂に怒られる急がなきゃ、、」


 俺は焦って走り出そうと思ったが、思っていたよりもリレーの疲れがまだ残っていたらしく思うように走れなかった。


 どのみち美容院から家はあまり遠くないので3分ぐらいでついたが、やはり当たり前のように美穂は玄関で待ちかまえていた、今日の学校帰りと違ってなんか下を向きながら怒っているように見えるのだが気のせいなのだろうか?


 「ただいま、みほが勧めてくれた美容院めっちゃ良かったよ!てか朱莉の家って美容院だったんだな」


 「おかえり、、、そう、、良かったじゃん」


 「(やっぱり、、朱莉のとこ勧めたのは間違いだった、、、また泥棒猫が一匹増えちゃったじゃない、、、)」


 とボソボソ言っていたが俺には聞き取れなかった、


 「どーせ、、女に髪を切ってもらって鼻の下でも伸ばしてたんじゃないの?」


 と嫌味ったらしく俺の顔を見ながら言ってきたが、俺の顔を見るなり美穂のかおを赤くなり。


 「ひゃ、、かっこいい~~~~~~~」


 「え?」


 「えっと彰人がかっこいいな〜って思って」


 と恥ずかしそうに伝えてくれた。


 「あっありがとな、、、明日のデートの時に恥をかかせたくなかったからな、、、」


 (え?珍しく髪を切りに行ったのって私のことを考えて切りに行ったんだ、、、)


 彰人の優しさを感じて私は天にも昇りそうなぐらい幸福感を感じた。


 (でも、彰人がどんな姿でも一緒にデートできるならうれしいんだけどね)


 そのまま、ご飯をたべ(やっぱり量は少なかったが、、、)風呂に入り、すぐに寝る準備をした。


 ピロン


 RINEの通知音が鳴り響いた、確認したら朱莉と花香から来ていた、まず朱莉から確認した。


 『今日は髪切りに来てくれてありがとね!』


 『いや、こっちもめっちゃ助かった』


 『そういえば、なんか彰人が美容院で髪を切るってなんか意外に思ちゃった』


 『そうか?』


 『うん!笑なんか千円カットで済ませそうな感じするからさ』


 『確かに今日初めて美容院にいったが、、、』


 『そうなんだ、これから髪を切る時うちに来なよ』


 『ああ、もちろん通わせてもらうよ!』


 『ありがとう!じゃあまたね!おやすみ!』


 『おやすみ!』


 (次は花かの確認っと、、、)


 『今日の練習お疲れ!』


 『おかげさまでめっちゃ疲れたぞ!』


 『そうなんだ笑、でっ練習どうだった?』


 『何時間もひたすら走らされたわ!だけど友達できたから一応感謝しとく、』


 『よかったじゃん!ささっもっと感謝しな!』


 『リレーの練習でおあいこだ、』


 『んーーーまあいっか、本題に入るけどいいかな?』


 『本題?』


 『そうそう!、単刀直入にいうんだけど明日遊びに行かない?』


(マジか、初めて友達から遊びに誘われた、、、美穂を除いてだが、、、)だが明日は美穂との約束があるので断ることにした。


 『ごめん!その日予定があるんだ、ほんとごめん!』


 『そっか、、、残念、、じゃあまた誘うね!』


 『ああ頼む!』


 『じゃあおやすみなさい!』


 『おやすみ』


 「ふーやっと返信終わったーーー友達多いやつ毎日こんなにやりとりするのかーー」


 一般的に見てあまり長い時間やり取りはしてなかったが、彰人はそもそもやりとり自体あまりしたことがなかったので大変だと思った。


 そこからベットで寝始めたが、明日のデートのことを考えると緊張しすぎてしまってオールしたなんて誰にも言えない、、、


 

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