第15話:リレーの練習
「はぁ〜はぁ〜なんとか間に合った」
着く予定だった時間よりも遅れたが学校に着いた、途中で胃の中の物を道端にリバースするところだったがなんとか堪えて学校までやってきた。
(きつかった〜学校まで15分ぐらいの道のりだがそれでもばててしまったのでリレーの練習大丈夫かな?)
後10分後にグラウンドに集合なので俺は急いで更衣室に着替えに行った、案の定更衣室には誰もいなかったが、俺にとっては好都合だった変に気を使わず着替えれるからだ。
と、俺が着替え出して1っ分後ぐらいに1人慌てて更衣室に入ってきた。
「あっぶねーもうちょっと遅れたら遅刻だった!あれ?樋山じゃねーか」
と慌ただしく更衣室に入ってきた、彼は俺のクラスメートの早川 駿だ、早川くんは確かテニス部のキャプテンだった気がする。
「早川くんおはよう」
「ああおはよ!だが呼び捨てで構わないぜ!」
「おうわかった」
「てかそんなこと話してる場合じゃねーだろ遅れるぞ!ささっと着替えてグラウンドに行くぞ!」
「ああわかった!」
そのまま俺たちは全速力で着替えて、急いでグラウンドに向かった。
「はぁ、、なんとか間に合ったな!」
「あぁ、、なんとかな」
間に合ったとは言っても着いたのは1分前だが、、、
「こら!そんなとこで何をしてる!ささっとこっちに来て並べ!」
俺たちを怒鳴ってきたのは体育教員の山本 陽菜はるなといういつも眉間に皺がよっていて生徒からは恐れられている先生だった、だが笑えば可愛いと思うのだが、入学して3年間笑ったとこなんて見たことないけどな。
「「ひゃい!」」と俺たちはビビりながら返事をして向かった。
クラス対抗リレーは3年だけが参加できる競技で俺たちの学年は全部で6クラスある、ちなみに俺は3組だ。
早速ウォーミングアップをしてからリレーのリハーサル見たいのをやるみたいだ、正直今普通に走れるかどうかがとても不安だ。
俺のリレーの順番は6人中の3番目と言われたので誰も俺のことを戦力として見ていないことがわかった。
基本的にリレーに出ている奴らは全員足が速かった、俺がネタ枠にならないか心配になってきた、と考えているうちに俺の番が回ってきそうだった。
(まともに走ったのっていつだったっけ?確か中1ぐらいだった気がするが、、、)
もう後ろに来ていたので俺はそのままバトンを受け取って走り出した。
「樋口!がんばれ!」
アンカーの早川が応援してくれた、男友達?みたいなのに応援されるのが初めてなので少し照れてしまったが、すかさず。
「あぁ!行ってくる!」
と返して、そのまま走った。
結果的には俺のせいでびりになったが俺の後の人たちによってビリは回避された。
「おいおい、どうした?足に自信がないのか?なら俺が2倍頑張ってやるから安心しな!」
と早川は俺の目が潰れそうなくらい眩しい笑顔を俺に向けてきた。
(まっ眩しい⁉︎こいつスポーツ万能だけではなく性格までいいのかよ、、そりゃモテるわな)
そう早川は結構モテる、1ヶ月に一回は告白されるほどだ例えると男版美穂みたいな感じだな、美穂の方はもっとやばかったが、、、
「人の体型をどうこう言いたいわけじゃないんだが樋山お前そんなに腹出てたか?」
(さすが早川!人にデブというのもオブラートに包んでいうとはさすがだ、)まあ俺は太ってなんかいないけどな、今こうなっているのは朝ごはんが原因だからな、、、
「いや、今日朝ごはん食い過ぎちゃって、、、」
「なんだよそれ、張り切りすぎだな」
と早川は笑っていたが俺の体調面を心配してくれたのか。
「朝いっぱい食べることはいいことだと思うが食べ過ぎはよくないんじゃないか?」
「そうだよな、知ってた、、、今度から気をつけるわ」
「ああ、、わかってるならいいんだが、、、」
(美穂の朝ごはんの匙加減によってまた今日みたいになるかもしれないが、、、)
「じゃあ本番は期待してるな!」
「期待されてもな〜まぁ頑張るよ!」
「まあお互いベストを出し切って頑張ろうぜ!」
「あぁ!」
こうして俺たちはこの後少しの休憩を挟みながらだが3時間も走らされた、山本先生は見た目と同じでスパルタなのだ。
「これで、クラス対抗リレーの練習を終える、全員帰っていいぞ!」
山本先生が話割と告げた時には全員地べたに座り込んでいた。
「ゲホッ、、ゲホッ、、、やっと終わったな!」
「あっ、あぁ、、、やっとだ、、やっと解放されるぞ!」
俺たちだけではなく周りの奴ら全員喜んでいた、やはり運動部の奴らでもしんどいのか。
そのまま俺はすぐ着替えて帰ろうとしたが早川に呼び止められた。
「おいおいせっかくなんだから一緒に帰ろうぜ!」
「いいのか?」
「いいに決まってるだろ!一緒に死戦を乗り越えた友達なんだからさ」
「とっとと友達?」
「え?ダメだったか?」
「いや、普通に嬉しいが」
「じゃあ今日からよろしくな彰人!」
「てか名前覚えてくれてたんだ」
「あたりまえだろ〜あんだけ昨日目立ってたら覚えるに決まってだろ」
「うっ」
何がともあれ花香のおかげで友達ができたので花香には感謝しかない、だが練習が思ったよりきつかったので少し文句を言いたい気持ちもあるのだが。
「でっお前家どこだ?」
「えっと?あっち」
俺は自分の家の方向を指差した。
「まじか、、俺んちと逆方向じゃねーか!」
「仕方ない、今日はここで別れるか」
と言っていたので俺はそのまま家に帰ろうとしたがまた呼び止められた。
「じゃあなまた月曜日」
「ちょっとまった〜!」
「何?」
「何って連絡先交換しようぜ!」
「わかった」
こうして俺たちはすぐにRINEを交換した、案外早川のアイコンが猫だったのは意外だったが初の男友達の連絡先を交換したので満足だ。
「じゃあな!」
「またな!」
そのまま駿は別方向に帰って行った。
(この二日間で友達が2人もできるなんて俺運使い果たしたんじゃないのか?)
と俺は上機嫌になりながら家に向かった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます