組みあわせの予感。

Raivi

組み合わせの予感

初めて無糖のコーヒーを飲んだのは小学4年生の頃。家族でコーヒーを豆乳で割るソイラテをよく飲んでいたのだが、単体で飲んだらどうなるのかと思い口にしてみたら苦すぎて漫画の一コマのようにコーヒーを吹き出した。

ブラックコーヒーとかよく言うけどホンマにこれ飲んでるのか。ひぇーってなったのがはじまりである。

中学からもカフェオレだったり、コーヒーも糖がある程度入っていたものなら好んで飲んでいた。月日が経ち、大人になって東京に出た。

そこからである。コーヒーを飲めるようになったのは東京に出て少し経ったころだ。都会だァ〜街並みすげ〜〜と浮かれながらランチにしようと近くのお洒落な珈琲店に寄った。しかし席に着いた瞬間、勢いで入ったはいいものの周りのオシャレな人達を見て段々と萎縮してしまう、さっきまでの浮かれた様子とは裏腹に受験のテスト用紙をめくるようにメニュー表を開く。そこには見たことの無い名前の書かれたコーヒーの数々。あぁこれこそテスト用紙めくったらようわからん問題が細々に書かれてるそんな感じだ。糖分欲しい。

うーん。にしてもどれがどう違うのか区別がつかないのは困るなぁ。ん?でもこれは見たことあるぞ。よし、今回はこれ頼むか!

テーブルの横を通りかかる店員さんに声をかける。

「すみません。注文いいですか?」

「はい!承ります!」

「えーこのサンドウィッチとサラダ、

あと飲み物はエスプレッソコーヒーでお願いします。」

「かしこまりました!サンドウィッチとサラダのセット、『エスプレッソコーヒー』ですね!」

「はい!お願いします!」


“決まった、、、、、、、!!!!”


高校からコンビニで飲んでいたマウントレーニアのエスプレッソ。あんな感じだよな。

それなら俺にも飲めるはず!

少し経ってからコーヒーが届く。

ん。思ってたよりカップが小さいな。

洒落ているなぁ。これが珈琲店にでてくるコーヒーなのか、さてそれではいただきます。



「""""""""""""""""""ッッッッッッッッッッッッ」



頭の中で平原綾香のjupiterが駆け巡る

店の中だぞ!!流し込め!!!!

ングゥ あっっっぶなァァィ

マウントレーニアのエスプレッソ浮かべながら飲んだから落差が凄かったわ

にっっっっっっっが。。。。。。。。。

後から来たサンドウィッチとサラダと一緒になんとか完食、完飲できたが本当に瀬戸際だった。そのあとに夜母方の祖父母の宅で一晩止まることになり、夜食後にコーヒーを飲むことになった。エスプレッソがフラッシュバックする。かつて経験したことない苦味だった。いや傍には祖母お手製のバスクチーズケーキ。

甘いもので相殺できるはず。行こう。



「""""""""""""あれ?」


苦い。苦いけど思ったより苦くない。

バスクチーズケーキを口にする。

美味しい 美味しい、 !?!?!?

「この組み合わせ凄!!!!!!!」



皆様おまたせしました。

ようやく今回のタイトル「組みあわせ」にたどり着きました。すごい長い前文だったんだけど、

まぁこういうことがありまして、ブラックコーヒーが飲めるようになったのと、組合わして食べる面白さというのを理解することが出来ました。他にも何かのパーティーに誘われた時のクリームチーズ+カボチャ+リッツが驚異的の美味であったこと、ファッションはストリート系が好きだったが、ニットとシャツの組み合わせが思ったより好みだったこと。他と他の界隈がマッチした動画が他の動画より面白いこと。

二十歳を過ぎて気づくことが色々あった。

え?マウントレーニアのエスプレッソはカフェラテだって普通わかるだろって?うるせぇ馬鹿野郎緊張して頭回んなかったんだよほっとけホットケーキ(意味不明の逆ギレ)。

組みあわせたら凄いということはその数が増えるほどより凄みが増すことにもなるだろう。

質の関係もあるだろうけれど、

音楽もそうである。誰かと誰かのアイディアが、演奏が合わさった時それは物凄くいい音楽になる。

でも自分はどちらかと言うとあまりそういう気分にはなれなかった。人それぞれの音楽の価値観があって自分はそれを大切にしたいから、誰かと何かを作る時、自分の考えや誰かの考えが今回の曲を作ることに合わないとなれば、それはその気が無くともその人の音楽の価値観を否定してしまう気がするから。


組みあわせ。自分の音楽は独りでよかった。


だけど、今は自分の曲をボーカロイドに歌ってもらっている。今思えばこれも組みあわせだ。

自分が曲を作り、ボーカロイドが歌う。

最初は学校で習っていた教材の1つとして勉強していただけだった、喉の不調もありレコーディングにも仕事であまりいけなかったから始めたつもりだったが、本当は少し自分の歌に限界を感じていた。

歌は大好きだし、自分の曲も自分で歌いたいとは思うけどそれでもボーカロイドは凄くて、

上手くて、まだ良しといえない調整でも自分より良く歌ってくれる。

嬉しさしか出てこない。妬みや悔しさなんて何処にもない。独りで良かったはずなのにソフトを通して自分の曲を届けてくれるような気がして。とても嬉しかった。


2023年8月31日

初音ミクは16年目を迎えた

公式で公開されている年齢も16歳であり今年は初音ミクにとって記念である年になった

そしてボーカロイドの祭典マジカルミライ2023のテーマソングをYOASOBIでも活躍されているAyaseさんによって作られた。

まるで自分のことを歌ってくれているかのような歌に何度も泣いて泣いて、、

久しぶりに歌ってみたを投稿した。

2024年になっちゃったけどね。

どうしても自分の歌で歌いたくて



自分は音楽を通して誰かと繋がりたかったのかもしれない。でも演奏や歌はあんまし上手に出来なくて、誰かに合わせるのも得意じゃなくて、もういいやって思ってた。

でもボーカロイドを通じて自分は音楽を今までより沢山の人達に届けられたと思っている。


まだ繋がれるのかもしれない。

他の道がまだあるのかもしれない。

音楽で、また別の界隈で、

組み合わせの予感がこれから先

何処かで感じる時が来るかもしれない。



ハッピーバースデー

親愛なるヒーローへ

ありがとう。


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組みあわせの予感。 Raivi @raivi0316

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