第5話 家族の為に
父の死を知った
国からの通達が来るまでは屋敷で住むが、新たな男爵が据えられる場合は、弔慰金を渡され平民として生きて行く事になる。
父の死から2週間が経ち、遂に国からレーカー男爵家の処遇を伝えられる。
「レーカー男爵家は後継に値する者が未成年の為、男爵位を抹消して新たに【ヤンカー男爵】を据え置く事とする。レーカー男爵の遺族には弔慰金が支給される。」
全て予想通りの結果だった。今日この時より俺達3人は貴族から平民となった。
「
「ウォード…そうね。住まいを見つけてこれからの事を考えないとね…」
執事長が、気を利かせて知り合いを紹介してくれたので、何とか格安で好条件な借家を借りる事が出来た。弔慰金を無駄に使わなければ数年は暮らせると思う。
1番の問題は収入だった。ラミュルは2歳とまだまだ母親が居ないと何も出来ない。
殆ど無い仕事の中で最初に思い付いたのが【ハンター】だった。ハンターとははっきり言えば【何でも屋】だ、人の手伝いから魔物の討伐まで様々な事を依頼金で行うのだ。
手伝いや採集くらいなら、子供の俺にも出来るはずだと思った。たいした稼ぎは無理だけど、無収入よりはマシなので、ハンターになる事を
「
「ウォード…私はあなたに…」
「何も言わないで、僕は確かに
「ウォードありがとう…ラミュルの為に頑張りましょう。」
6歳を前にして労働者とか…俺の人生は本当に上手く行かないな(汗)
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