第48話 平定
神聖教が魔王討伐軍の準備に手間取ってる中、我が輩達は更なる蹂躙劇を繰り広げていた。
我が輩に捧げるべく供物を集める。
我が輩はそれを喰らう。
成長への強欲とそれを支える暴食という狂気に彩られた我が輩の精神は一体何処に向かうのだろうか…
そんな日々が幾日も幾日も続く中、遂に我が輩達吸血鬼軍団は元タックス王国へと攻め込み、未だに健在な各国へと攻め込むことになる。
兵士階級を前面に押し出し、例え倒されたとしても死体を後方へと護送し、死霊術によってまた蘇らせる不死の軍団。
その異様なまでのタフさを前面に押し出し、残った各国へと同時に仕掛ける吸血鬼軍団であった。
我が輩は感情に染まり狂気に彩られている。それは吸血鬼軍団も同様である。
我が輩の眷属でしかない彼等は、我が輩の言葉の儘に行動する。
例えそれが嘗ての我が輩の言葉からかけ離れた精神から放たれた言葉であったとしてもだ。
即効性は無いもののジリジリと各国を追い詰めていく我が輩達。
各国は国の威信を賭けてこれに抵抗するが、不気味な不死身の軍団の前に斃れることになってしまう。
こうして元タックス王国を中心とした周辺各国は我が輩達の手によって平定された…
だが、そこに存在しているのは吸血鬼達のみであった。
まるで蝗害のような勢いで国を崩壊させていく我が輩達は、これから何処に向かうのだろうか?
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