第44話 元タックス王国に進出した者達の末路
元タックス王国に進出した各国の軍は未だに駐軍していた。
これは、他の国との間にある歪な国境線を維持し、尚且つ隙あればさらに国境線を拡大せんとする動きであった。
だが、軍という物は金食い虫である。
軍の派兵には莫大な維持費が掛り、それと同時に兵站の意地にも気を配らねばならない。
そのような状況な為、当初こそ新しい領土を手に入れた各国だが、今はその時の勢いは無く、ただ静かににらみ合いを続けているような状況が続いているのだった。
そんな彼等は知らない。
何処からともなく現れた存在により、自らの命が脅かされることを…
ネギジョン王国が滅びたのがあまりにも電撃的な速さだった為、各国は未だにこの情報を手に入れていなかった。
そして、我が輩達の動きは絶対的な存在による統率により、圧倒的な決断力と素早さを誇っていた。
そんな存在に、長い歴史の中で政治という物を抱え込んだ国では対応しきれないのが事実だったのだ。
我が輩はドロテア達を中核とした調達部隊を各国駐留軍へと派兵。
少しずつ眷属と兵士を増やしながら進軍していった。
その様は、雨が降り川となり流れゆく様のようでもあった。
元タックス王国に存在していた軍はその全てを瞬く間に平らげられ、我が輩の眷属や兵士として利用されることになる。
だが、それでも我が輩が抱えることが出来る眷属量を埋めることは出来なかった。
だから我が輩は更なる蹂躙に臨んだのだ。
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