第24話 ハンターギルドで~国家最高戦力達の憂鬱~

 タックス王国最高戦力、パーティー「暁の戦士」は都市タックスにあるハンターギルドにて愚痴を言い合うという名の会議を開いていた。


「アーガスこのままでは国内の戦力が落ちて行くばかり、どうにかして原因を突き止めてこれを阻止しなければ」

 と、僧侶のアリア。

「とは言えだ、相手が何者なのかも解らない現状どうしようもないというのが現状だ」

 応えるのは戦士のアーガス。

「どうにかして見つけ出せないのか?ウェッジ」

 疑問を投げかけるのは闘士のアウザー。

「そう言われましても、ご存じのこととは思いますが、相手は神出鬼没…姿さえ禄に見せない。

 これでどうやって探せと言いやすかね」

 疑問に応えるウェッジに言葉を重ねるのは魔術士ガンホー。

「だが、見つけられなければ一方的にハンターの数が削られるだけだ。

 何とかして見つけないと、何時までもギルドが…いや、国が持たないぞ」


 この五人は過去に我が輩こと、騎士爵だった頃の吸血鬼で始祖である彼女を森から追いやることになった時に遭遇したパーティーである。

 我が輩が森の中で見た時の威容等既にそこにはなく。

 ギルド…引いては国家の未来を案じ、諦観すら感じさせる程にまで暗い感情を撒き散らす存在と化していた。

 空はそんな彼等の心情を表わすかの様な曇天で、雪がヒラヒラと舞い降っていた。

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