第18話 魔法使いの眷属
身体が軋む音が聞える。
酷い痛みに目が覚めるとそこは見知らぬ薄汚い場所だった。
そう、まるで野盗の塒の様な場所だったのだ。
だが、そんなことは今はどうでも良い。取り敢えず全身の痛みが酷いのだ。
どうすればこの痛みから逃れられるのか藻掻いていると痛みがすっと引いていく。
すると世界が急に広がった。今まで見えて…聞えていなかった世界が其処には広がっていたのだ。
そして、目の前には愛しい愛しい主様。
私はこの方の眷属として生まれ変われたのだ。
あ~、なんと美しい玉体なのだろう。
一糸纏わぬその姿を惜しげもなく晒し、威風堂々とした佇まいは清々しいまでに清らかですらあった。
これが私の主様だと声高々に叫びたい欲求に晒されながらも私は最低限の礼節をするべく声を出す。拘束されているという何とも締まらない格好であったが。
「主様私を眷属の末席に加えて戴きありがとう御座います」
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