第16話 我が輩女男爵になる
行商と護衛を狩ること暫く。
やっとその時が訪れる。
体中を駆け巡る甘美なる痛みだ。
吸血鬼・女男爵・始祖
吸血
ブラッディープール
血魔法
血・記憶抽出
超音波
音魔法
闇魔法
眷属 騎士爵0/5
飛行
魔王の種
森を終われて苦労したが何とか成長することが出来た。
その成長の結果我が輩は新たな力を手に入れることになった。
闇を操る闇魔法と、血を与えることで騎士爵の眷属を得られるというものだ。
騎士爵と言うことで、成長する以前の我が輩と同程度の存在までの眷属にしか出来ないが、これは大いなる力だろう。
何せ我が輩を含めれば六名の戦力がその手の内に存在すると言うことなのだから。
となると、一体誰を眷属として迎え入れるかが悩ましいところだ。
容姿等にも拘りたいし、能力にも拘りたい。
我が輩は強欲に行きたいのだ。
であるならば早速調査をせねばならんな。
折角闇魔法という隠密に便利な魔法も手に入れることが出来たのだから。音魔法と合わせれば我が輩の隠密性は相当な領域に到達するであろう。
と言う訳で、早速タックス王国の都市に赴こうでは無いか。
まずは大本命のハンターギルド…だが、むさ苦しい男共ばかりで食指が動かん。
もっと見目麗しい女子や男は居らんのか。
我が輩は闇魔法と音魔法で気配を隠しハンターギルドで張り込みを続けることにした。
その結果二名の候補者を見つけるに到る。
一人は前衛の女戦士。もう一人は後衛の魔術士の女だ。
結構な時間ギルドに張り付き情報を集めたのだが、この二人以外は眷属にする気が起こらん。
では、始めるとしようか。初めての眷属化を。
さて、どちらから手込めにしてやろうかの?
女戦士が定宿にしている宿の一室。
我が輩は闇魔法と音魔法で隠蔽を施し部屋へと忍び込むと、音魔法使用して女戦士の三半規管を揺さぶり前後不覚にしつつ、血魔法を使用して拘束した。
この間物音が外部に漏れない様に音魔法による隠蔽も忘れること無く平行して使用していた為些か神経をすり減らしたが、その程度の事は新しい眷属を得られることに比べれば些事である。
そうして確保した女戦士を連れ出し、過去私が掃討した野盗の塒へと向かう。
酩酊状態で拘束されている女戦士を粗末な寝床に横たえ、我が輩は自身の指の先を傷つける。
そして血を女戦士の口元へと垂らしていく。
そして沁みていく血を少しずつ嚥下していく女戦士。
暫くそれを眺めていると女戦士の肉体に変化が訪れる。
全身の筋肉や骨などがバキバキと音を立てながら新しい肉体を得る為に変化し始めたのであった。
今まで我が輩も何度も経験してきた成長であるが、客観的に見てみると中々に凄絶な光景である。
実際酩酊状態であるにも拘わらず女戦士は苦悶の表情と声を上げていたのだから。
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