第257話 霜月を捕まえにいくのはミスリルボール狩りのあとで
俺たちは試練の塔のダンジョンでミスリルボール退治していた。
霜月に確実に勝つためにも基礎ステータスの増強は必須だ。
そのため、久しぶりに試練の塔の入場回数券と太陽のクッキーを買った。
現在、試練の塔の三周目のボス手前で休憩中。
久しぶりのボール退治だったが、二周目にはもうコツを取り戻していた。
以前よりもステータスが上がっているので動きもスムーズだ。
特にミスラは見違えたな。
杖を使って綺麗に殴っている。
いまも特に辛そうな様子はなく、アムから分けてもらったスナックバーをリスのように頬張って食べている。
そんなに頬張ったら口の中の水分全部持っていかれて呑み込めなくなるぞ。
新人組の方はというと――
「これはいい修行になりますね、勇者様」
「私は少し疲れました」
ハスティアは楽しそうだが、リーナは少し辛そうだな。一時間走り回っているんだから当然か。サッカーの試合前半分以上の時間だし、休憩もない。
一応、全員にポーションを配って、体力が減ったら回復してもらっているんだけど、体力は回復できてもずっと走っていると精神的にも結構疲労がたまる。
アムとミスラと最初に来た時はそんな感じだった。
さて、俺のレベルはどうなってるかな?
ステータスを確認する。
―――――――――――――――――――――
名前:トーカ
種族:ヒューム
職業:武道家Lv7
レベル:69
体力935/935
魔力:821/821
攻撃:1021
防御:685
俊敏:692
運:17
装備:竜の首飾り【防御+15 運+1】竜の髪飾り【防御+12 運+3】獅子の腕輪【攻撃+5 防御+5 状態異常耐性中】氷の指輪【防御+10 氷耐性大 運+3】
アバター:空の主人公衣装
特殊能力:聖剣召喚 共通言語
習得魔法:ファイアボール ヒール サンダーボルト ライトアロー ウォーターガン パワーレイズ エスケプ エリアヒール アイスバレット ウォーターカッター フィッシュソナー アンチポイズン Sヒール
戦闘能力:投石 体当たり ソニックブーム スポットライト アクセルターン 兜割り パワースタンプ 手加減 バックステップ 竜の怒り
回復能力:自動回復 首皮一枚
生産能力:天の恵み 鑑定 修繕 緑の手 穴掘り 調理
職業能力:強化魔法Ⅱ 回復魔法Ⅲ 格闘術Ⅱ 攻撃+10(武道家限定)
戦闘技能:剣術(レベル25)短剣術(レベル8)槍術(レベル12)斧術(レベル15)自然魔法(レベル21)身体魔法(レベル15)杖術(レベル11)防御(レベル8)槌術(レベル9)
生産技能:採掘(レベル15)伐採(レベル12)採取(レベル15)農業(レベル13)釣り(レベル20)虫取り(レベル11)錬金(レベル9)調理(レベル5)鍛冶(レベル3)飼育(レベル5)
一般技能:瞑想(レベル20)疾走(レベル3)
称号:金の亡者(取得イリス+5%) 勇者(運以外の全ステータス+5%)
―――――――――――――――――――――
ようやく攻撃力が1000を超えたか。
ここから勇者の称号のお陰でさらに5%ステータスが上乗せされる。
それでも、確実に霜月を倒すにはもう少し上げておきたい。
中途半端な状態だと倒しきる前に逃げられてしまう恐れがあるからな。
もしくはあのアイテムがあればいいのだが。
どうしたものか?
「ご主人様も召し上がりますか?」
「ありがとう。もらうよ」
アムからスナックバー(チーズ味)を貰って食べる。
昼食にスナックバーを食べるのは久しぶりだ。
最近はずっとポチに弁当を作ってもらっていたからな。
ポチはアイリス様と一緒に何か仕事をしていてお昼ご飯を作る時間はなかった。
うまいんだけど、手作りの料理が恋しい。
今回は時間がなかったから諦めたが、明日からは自分で作るか。
せっかく調理スキルもあることだしな。
ペットボトルに入れていた水道水を飲み、スナックバーに奪われた水分を補給する。
「さて、ボス戦だな」
とはいえ、ここのボス戦は攻撃してこないからこれまで以上に緊張感はない。
ボス部屋に入ると、ビッグミスリルボールがいた。
戦いについては特筆することはない。
全員でタコ殴りにした。
揺り戻しのねじ巻きを使って連続でボス戦だ。
ビッグミスリルボールの経験値も高いので、連続で戦えるのは嬉しい。
宝箱も手に入るからな。
「……魔導書来た!」
ミスラが金色宝箱から魔導書を取り出す。
「ダンジョンナビの魔法だな。便利だぞ」
「……どんな魔法?」
「ダンジョン内でボス部屋への最短ルートが分かる魔法だ。初めて行くダンジョンで役に立つ上、ショートカットができる隠し通路も見つけられる。それに消費魔力は0だしクールタイムもない。使い放題だ」
対となる魔法にフィールドナビが存在し、行ったことのないダンジョンや町までの最短ルートが表示される。
隠しダンジョンの発見には必須の魔法だ。
「……消費魔力0? クールタイム無し?」
「どうした?」
「……理論上、そんな魔法は存在しない。魔法は発動に魔力を消費する。それに魔力路の流れを正常に戻すためにクールタイムは必須……気になる」
そうなのか?
蒼剣では消費魔力0やクールタイム無しの魔法は他にもいくつかあったから気にならなかったが、ミスラが言うのなら普通はあり得ないことなのだろう。
「気になるのはわかったが、読むのは今日の修行が終わってからな」
その場で読み出そうとするミスラから本を取り上げて、俺は試練の塔の四周目行きを宣言した。
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