第232話 ドラゴンの卵の孵化は牧場のレベルを上げたあとで
「ご主人様、ドラゴンの卵というのは、ドラゴンが生まれるんですか?」
「ああ、謎の卵からはいろんな魔物が生まれるがドラゴンは生まれない。当然だが、ドラゴンの卵からはドラゴンしか生まれない。そして、ドラゴンから生まれる魔物にも種類があるんだが、その特徴は成長すればどれも騎乗可能ってことなんだ。ワグナーがワイバーンに乗ってただろ? あんな感じだ」
あんまり例えに使いたくないが、あれが一番わかりやすい。
ちなみに、ドラゴンの卵からワイバーンは生まれない。厳密にはドラゴンとワイバーンは別の種族ということになっている。
プテラノドンが恐竜ではないくらいの違いだ。
生まれてくる種族は大まかに分けて三種類。
陸竜:地面を走るドラゴン。種類に応じて速度や乗せることができる人数が違う。
海竜:海を泳ぐドラゴン。種類に応じて泳げる海域が異なる。中には人を乗せて海中に潜るものもいる。
空竜:空を飛ぶドラゴン。種類に応じて飛べる高さと速度が異なる。
一応、ドラゴンがいなくても港のレベルを上げて、「犬でもわかる技術書(造船Ⅱ)(造成Ⅲ)」があれば、潜水艦や飛行船を作ればドラゴンと同じことができるのだけれど、予算と必要素材がいっぱい必要なので、ドラゴンの卵は非常に有用だ。
ちなみに、陸、海、空の順番にレア度が高くなり、レア度が高いほど排出率が低くなる。
通称ドラゴンガチャ。
これは、次に牧場のレベルを上げないといけないな。
「トーカ様、最後の銀色の宝箱はどうしましょう?」
「ああ、そうだ、忘れてた。全員で開けるか」
ということで、全員で銀色の宝箱を開ける。
入っていたのは木の苗だった。
鑑定してみる。
「これはドラゴンフルーツの苗だな」
ドラゴンだからドラゴンフルーツっていうのが、蒼剣の開発者も非常にわかりやすいことをする。
ドラゴンフルーツ……食べたことないんだよな。
キウイに似ているっていうけれど、どうだろう?
食べるのが楽しみだ。
さて――
「ご主人様。奥の扉が開きました」
「ああ、ここが最奥じゃないみたいだな。とりあえず、もう一回戦うぞ。みんな、戦闘準備!」
「「はい」」
「え?」
リーナだけが「え?」って言っているが時間も惜しいので始める。
グリーンドラゴンを道具欄に収納する。
俺はそう言って揺り戻しのねじ巻きを使う。
グリーンドラゴンがまた現れた。
「え? えぇぇぇぇぇえっ!?」
リーナの混乱を余所に二回目の戦いが始まった。
うん、さすが二回目は一回目より調子がいいな。
だが、残念なことに茶色宝箱三つだった。
アムとミスラのテンションが目に見えてわかるくらい下がっている。
まぁ、こっちが普通だよな。
うーん、マクールだったら茶色宝箱でもテンションを上げてくれたんだが。
盛り上げ役として連れてくるのを検討しようか。
とりあえず次に進む。
「結構大きいダンジョンだな。五十階層まであればいいんだが」
「五十階層まであったらどういいのですか?」
「五十の倍数の階層のダンジョンの初回完全踏破ボーナスは虹色宝箱確定なんだよ」
「「虹色⁉」」
アムとミスラが反応した。
うん、楽しみだよな。
虹色なんて、いまのところ二回しか出ていないんだから。
「あの、トーカ様……五十階層まで行くには時間が――ブルグ聖国からの使者もいらっしゃいますし」
「ははは」
「さすがに使者様を無視するわけには――」
「ははは」
俺は笑ってごまかした。
残念ながら、18階層までクリアしたところで時間切れになってしまった。
でも、18階層までの地図はできたし、次からはもっと早くいけるだろうな。
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