第二章
第40話 村に帰るのはダンジョン攻略五十六周したあとで
第二章開始です
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「今日八周目クリア! やったな、アム!」
「はい、ご主人様」
出てきた茶色い宝箱からポーションとお金を取り出して脱出。
そして、またダンジョンに潜る。
ゴブリンキングの襲撃から十日が経過した。
現在、俺は水辺のダンジョンにてダンジョン周回を延々と繰り返している。
入った回数は覚えきれないが、道具欄のリザードマンの剣の数は五百本を超えている。
これがなかなか大変だが、水辺のダンジョンは遠いので、一度来たら可能な限りダンジョン周回をしたい。
村に戻るのは時間が勿体ない。
結果、もう一週間もダンジョンに通い続けている。
その間にいろいろあった。
ダンジョンには五十六周通った。
合計168個の宝箱が出たわけだが、
そのうち、銀色の宝箱が25個、金色が3個出現した。
以下がその道具一覧だ。
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茶色宝箱
・500イリス:28
・1000イリス:17
・1500イリス:15
・2000イリス:1
・ポーション:12
・ポーション×3:10
・魔力ポーション:5
・解毒ポーション:3
・砂金:8
・魔法粘土:15
・福引券:7
・鉄塊:12
・銅塊:5
・空き瓶×3:5
・帰還チケット:2
銀色宝箱
・万能薬:2
・道具枠拡張の巻物:2
・武器強化の巻物:2
・宝の地図:1
・大きな宝石(ルビー):3
・大きな宝石(エメラルド):1
・大きな宝石(サファイア):2
・安物のお供え:1
・福引き回数券:2
・ファイアソード:1
・技術書(修繕):1
・ドッグフード:1
・葡萄の苗:1
・酒樽:2
・子山羊:1
・美味しい練り餌:3
金色宝箱
・金塊×3:1
・犬でもわかる技術書(造船)
・ゴールデンコーンの種:1
金色宝箱(宝の地図)
・魔導書(サンダーボルト)
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となっている。
初めて出たものの説明をすると、
解毒ポーションは、文字通り毒を治療する薬。
銅塊は銅の塊で、鍛冶場が出来たら素材として使う。
空き瓶は錬金工房が出来てから薬を入れるのに使う。
帰還チケットは使うと拠点に帰ることができる――ただし転移門の設置が必要なので今は使えない。
武器強化の巻物は、聖剣装備の武器の経験値にするか、仲間の武器の強度を上げるか選べる。
宝石は錬金工房で装飾品強化に使用。もちろん、売ってもお金になる。
安物のお供えは、拠点に神棚が出来たらお供えをすることができ、種類によって恩恵が与えられる。
福引回数券は、福引券十枚と同じ効果。
ファイアソードは剣だ。火の属性の剣で、アムに使ってもらう。
技術書(修繕)は修繕の能力があり、それがあれば武器の修理ができるのだが、これも鍛冶場が必要。
ドッグフードはポチのご飯で、使うと建築速度が一時的に向上する。
葡萄の苗は畑で育てると葡萄ができる。
酒樽は職業酒場ができた後に設置。素材を入れることでお酒を造る事ができる。
子山羊は文字通り子山羊。子牛と似たようなもの。
美味しい練り餌は、釣りをしたとき、かならずレアな魚を釣ることができる。
金塊は換金アイテム。
犬でもわかる技術書は、ポチ専用の技術書で、これをポチに覚えさせることで船を造ってもらうことができる(要:港と拠点ポイント)。
ゴールデンコーンの種は、畑に植えるとゴールデンコーンを育てられる。
そして、サンダーボルトの魔法は雷の中威力の魔法だ。
説明終わり。
ほとんど拠点が今の状態だと使えない。
道具枠拡張の巻物を使って俺の道具欄が9から10に、アムの道具欄が8から9に増えたのは嬉しいが、それでも道具欄がほとんど埋まってしまい、軽い物は鞄に入れて持ち運んでいる。
しかし、これは一度拠点に帰ったほうがよさそうだな。
道具欄を少しでも空けようとテントや一部の道具を置きっぱなしにしたら、見事に獣に荒らされていた。
獣だったからテントの中に置きっぱなしになっていた金塊には手出ししなかったが、ポチにあげるはずのドッグフードを食べられてしまったのは申し訳なく思う。
「じゃあ、帰るか」
「はい、ご主人様」
道具欄がいっぱいなので、一部の道具は背負って村に帰ることにした。
しかし、この十日で、俺もだいぶ強くなったよな。
ステータスを確認する。
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名前:トーカ
種族:ヒューム
職業:無し
レベル:21
体力124/124
魔力:180/202
攻撃:183
防御:51
俊敏:53
運:14
装備:鱗の守り【防御+2 Crt+1%】銅の髪飾り【防御+2 全耐性・弱】銅の腕輪【防御+2 完全毒耐性】銅の指輪【防御+1 運+1】
特殊能力:聖剣召喚 共通言語
習得魔法:ファイアボール ヒール サンダーボルト
戦闘能力:投石 体当たり ソニックブーム
回復能力:自動回復
生産能力:天の恵み 鑑定 修繕
戦闘技能:剣術(レベル20)短剣術(レベル5)槍術(レベル5)斧術(レベル5)自然魔法(レベル8)身体魔法(レベル3)
生産技能:採掘(レベル5)伐採(レベル7)採取(レベル6)農業(レベル5)釣り(レベル10)
一般技能:瞑想(レベル12)疾走(レベル3)
称号:無し
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相変わらず称号は無いままだが、レベルが21まで成長した。
十日前、山のようにゴブリンを倒したおかげで、気付けば道具欄にいろんな銅の装飾品が入っていたときは嬉しかったな。
取り出して鑑定して、使えると思ったものを装備している。
それと、剣術レベルが20になったことで、ソニックブームを覚えた。
剣戟を飛ばすあれだ。
これで魔法以外の遠距離攻撃手段ができた。
聖剣も強くなっていて、
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聖剣総合レベル:24
☆蒼木の剣:5(攻撃+10 防御+5)☆
蒼木の短剣:2(攻撃+4 俊敏+2)
蒼木の槍:4(攻撃+8 防御+4)
紅石の剣:8(攻撃+30 防御+20)火属性
蒼石の斧:5(攻撃+18 俊敏-2)
黒木の杖:未開放(必要素:黒い木)
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いよいよ魔法使い用の武器である杖が解放可能になった。
素材がないので、放置状態だが。
ステータスを確認し、今後の行動を考えていると、やっと遠くに村が見えてきた。
早くゆっくりしたい。
村についたときはもう夜になっていた。
村の入り口には見張りをしている男が一人。
確か名前はゾニックだったか?
少しずつ村人の名前も覚えてきた。
「こんばんは、ゾニックさん」
「聖者様、おかえりなさい。今回は随分と長かったな――ですね」
「はい、ありがとうございます。敬語の練習ですか?」
「ああ――ハスティア様に町に行くなら敬語を覚えた方がいいと言われてますて」
ゾニックは二十歳の男で、いつか町にこの村の作物を売りに行きたいと話していた。
そのための敬語の練習だな。
「ゾニックさん、ハスティア様が仰られたので――が正解です」
「おっしゃられ? 敬語って、ですとますを付けるだけじゃないのでますか?」
「違いますよ」
俺はそう否定した。
敬語を覚える道のりは難しそうだ。
俺は誠意が伝わっていいと思うんだが、人によってはバカにされてると思うだろうし、ゾニックのことをバカにする人も現れるだろうから、いまのままなら敬語ではなくそのままの口調の方が良さそうな気がする。
「敬語って難しいな。そうだ、聖者様の家の隣、あれって何ができるんだ?」
「あれですか? 新しい施設です。今度教えますよ」
そう、今日帰ってきたのは道具がいっぱいになったからだけではない。
完成したのだ、拠点の新しい施設が。
これが完成した俺たちはさらに強くなれる。
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