第17話:幻の島へ上陸

 衝撃波で謎の海流に捕まったラティメリアは、そのまま流れる。


「おい!尉!この流れはいつまで続くんだ?」


 小腹を満たす為にフランスパンで作ったサンドイッチを食べるパーシーの問いに同じ様に小腹を満たす為に鮭入りおにぎりを食べる尉が笑顔で答える。


「ああ、分からない。でも俺の感が言っている。“もうすぐ”だと」

「ああ、お前の感は鋭いからな」


 パーシーがそう言うと艦が大きく揺れると同時に艦首からほぼ垂直になり、海面へ一気に浮上する。


 物凄い勢いだった為に尉達は床に転がり、何人かは頭をぶつけていた。


「あ、痛たた!どうやら抜けた様だな。現在位置は?」


 後頭部を右手で摩るロイからの問いにドレイが現在を確認する。


「えーと、南緯54度33分、東経5度50分。どうやら目的に着いたようだ」

「じゃ俺が外に出て島があるか、確認する」


 尉がそう言うとドレイクは無言でサムズアップをする。


「じゃ僕も」

「うちも行くわ」

「ウラも!ウラも!」


 ジュピター、サターン、ウラノスが尉の後を追い、共に艦橋の外に出る。


 尉は北をジュピターとサターン、ウラノスはそれぞれ東、西、南を双眼鏡で見る。すると尉は前方の霧に薄らと山らしき影を見つけ、急いで無線で知らせる。


「ドレイク!前方に山らしき影を発見!ゆっくりと前進してくれ!」

「分かった!微速前進!」


 ドレイクは右にあるスロットルレバを白で3と書かれたメモリまで押す。


 微速で進み始めたラティメリアが霧へと入り、尉達が周りを警戒していると急に霧が晴れ目の前に緑豊かな美しい島が現れた。


「ドレイク!停止だ!島が見えた!繰り返す!島が見えたぞ!」


 尉が無線に向かって興奮気味で言うと無線の向こうから皆の歓声が上がるのであった。


⬛︎


 ラティメリアに搭載されている五隻の小型ボートに野営用の機材と物資を載せた尉達は島に向けてボートを走らせていた。


 矢の陣形で進む中で陣の先端を進むボートから尉は双眼鏡で辺りを見渡し浜辺を見つけ、通信魔法を使う。


「浜辺を見つけた三時の方向だ。そこに上陸する。皆!準備してくれ」

「「「「「了解!」」」」」


 浜辺に上陸した尉達は早速、テントの設営と調査用の機材設置を行う中で尉はマジックボックスを使て沖合に浮かぶ破損したラティメリアと乗って来た小型ボートを収納する。


 その光景を尉の隣で見ていたネプチューンとプルトが興味深々の表情をしていた。


「さすがパパ上ね。わしもいつかマジックバックが欲しいわ」

「わらわもパパ様のように大量に入るマジックバックが欲しいわ」


 右のネプチューン、左のプルトがうので尉は笑顔で二人に向かって言う。


「じゃ冒険から帰ったらパパが作ってやるよ。質の良い素材とパパの禁術を使えばジェット旅客機三機分は入るマジックボックスをプレゼントするよ」


 それを聞いたネプチューンとプルトは大喜びする。


「本当に⁉わぁーーーい!ありがとう!パパ上!」

「やったぁーーーっ‼パパ様!本当にありがとう!」

「いいてことよ。さぁ皆の元に戻ろう」

「「はーーーーーーーーい」」


 そして三人は笑顔で皆の元に戻るのであった。


 テントの設営と機材の設置が終わり、幻の島に上陸した興奮で笑顔になっているパーシーが作業を終え、休む皆に言う。


「さぁ皆!立って!早く島を探検して新しい発見をしよ‼絶対に俺達のまだ見ぬ遺物がきっとあるはずだ!」


 すると興奮するパーシーの右肩に尉は自分の右手を優しく置き彼を制止させる。


「待てパーシー。興奮するのは分かるが、皆、さっきの事でヘトヘトだ。今日はゆっくり体を休めなと今すぐに探検に出たら途中で皆がバテちまうぞ」


 尉の制止で冷静になったパーシーはハッとなり申し訳ない表情をする。


「ああ、すまない。つい島の発見で興奮しちまって。そうだよな。まずは体を休めないと。それと腹が減った。」

「だな。じゃ皆、飯にしよう」


 尉は笑顔で言うと休んでいたドレイク達は喜びの声を上げるのであった。


 マーキュリー達とドレイク達は分担して料理の作業を行う中で尉とセトラは釣りをして魚の調達をしていた。


「やった!また、お魚が獲れたわ!」


 セトラが笑顔でマアジを釣り上げると尉は真剣な表情で自分の竿に喰らい付いた大物と格闘を繰り広げていた。


「うぉ!よし!来い!来い!来い!そらぁーーーーーーーーっ!どっこいしょーーーーーーーーーーーーーーーっ‼」


 尉は勢いよく竿を上に向かって引き上げると100m以上はある大型のシマアジが釣り上がる。


「よっしゃぁーーーーーーっ‼大物シマアジだ!今夜のご馳走はこれで決まりだな」


 釣れた事に喜ぶ尉と同じくシマアジの大きさにセトラは子供の様に喜ぶ。


「凄いわ!私!こんな大きな魚を見たの初めてだわ!」

「そうだろう!んじゃ獲った魚を持って皆の所に戻るか」


 尉は笑顔で言うとセトラは笑顔で頷く。


「ええ!私、お腹空いちゃった」

「ああ、俺もだ」


 そして尉は獲った魚をマジックボックスへ収納し、セトラは彼の右腕に絡む様に抱き付くと共に皆の居るキャンプへと戻るのであった。



あとがき

大変、長らくお待たせいたしました。

現在、二つの作品の執筆活動をしています。是非、読んで下さい。


・『幼女戦記if ~帝国軍第1装甲軍の戦歴~』

https://kakuyomu.jp/works/16818093078000279032


・『FIERS GOOD -戦国幻夢伝記-』

https://kakuyomu.jp/works/16818093079472528905

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異世界に転生した考古学者の俺は義娘達を育てる為に勇者をやめた IZMIN @IZMIN

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