第6話 新たなる家族

ユウヤの家に3人で向かいユキの作った昼食を4人で食べる。


ユキの扱いを考える


家族でもないしメイドでもない友達か?


と相談をする。


「ユキちゃんはどうなりたいの?」


「わたしは・・・ユウヤさんの事が好きです。」


「うん。知ってるよ。結婚したいの?」


は?そうなの?


ユウヤが驚いていると


スズが


「気付いてなかったのはユウヤだけだな」


「え?そうなの。」


ユキが返事をする


「・・・はい。したいです。」


「ユウヤはどうなのよ?」


「2人が良ければ結婚したいです。」


「自分の意見をしっかり言ってくれる子で良かった。気に入ったぞ。ウジウジして自分のバレバレな思いを隠しているような奴だったら放っておこうと思ってたぞ。これでも時間が貴重なんでな、自分の時間と商売の時間があるからな。自分の貴重な時間を無駄にしたくないからな。」


「わたしは良いよ。ユキちゃんは良い子だから」


「私も勿論問題ないぞ。料理が作れる人が多ければラクが出来るしな。1人出来ないやつが居るが・・・」


「すみません。頑張ります。」


「その分わたしが作りますから。」


「ユキちゃんゴメンね」


「でも、旦那の胃袋を掴んでおかないと後悔するぞ」


「え?そうなの?」


「考えてもみろ料理の下手な家に帰りたいと思うか?」


「・・・ユウヤちゃんと帰ってきなさいよ。」


「おい。俺はどこに行くんだよ。出掛ける時はお前も一緒だろ。」


「・・・そうだね。脅かさないでくださいよ。スズさん」


「脅かしてはいないぞ。」


「料理は勉強しておきます。」


「じゃ、とっとと結婚のキスをしちゃってくれ」


「ミユこっち見るなよ。緊張するだろ」


ユキの両肩を掴み抱き寄せてキスをするとユキの唇が柔らかく良い感触だが震えているのが伝わるので安心させる為に背中に手を回し抱き締めるとユキの力が抜けて震えが止まってキスを終えるとユキの頬が赤く染まっていた。


「こんな私ですけど宜しくお願いします。」


「さすがはユウヤだな1日に3人も嫁を貰うとはな」


「もう嫁は要らないし十分だ」


「当たり前でしょ。もう許さないからね」


「そうだな。私も許さないぞ。面倒が増えるだけだ」


「私もこれ以上増えるのはイヤです。私と居る時間が減りそうですし」


「まぁそれにしてもユキは私の料理と違うが料理が上手いな」


「前に拾われて料理を仕込まれた事があって旦那様に襲われそうになって逃げてきたんです。」


「まぁよくある話だな。まったくどうにかしたい問題だな。聞きづらい話だがユキは汚されてはいないのだな?」


「勿論です。そうなった時は自害しようと決めてましたし」


「そうだったか、よく頑張ってきたな。」


目を潤ませるユキ


「有り難うございます。」


隣に座るユキを抱き寄せて頭を撫でるとユキが顔を隠すように抱き付いて泣く。


ミユも連れて泣いている・・・


スズはこう言う話は聞きなれているのか普段通りだ


皆が落ち着いたところでスズが話し始めた


「役割分担を決めるか、一応だがな。基本的に料理はユキに担当してもらう。私が時間があれば作るが商売があるからな。ユウヤ達は仕入れの仕事があるし。ミユは・・・出来ないからな。それで良いか?ユキ」


「はい。問題ないです。私だけ仕事がないので仕方ないですし料理は好きなので。」


「次はお金の話だがユキを除いて家賃は取らないから月に金貨3枚づつ払うのはどうだ?余ったら貯金だな」


「ああ、問題ないんじゃないか?俺達は6枚か」


「結婚したとはいえ商人で暮らしているので資金を減らすと商売が出来なくなるからな。少しなら助けれるがな」


「俺達もその考えと同じだな。資金の大切さを分かったからな」


「お役に立てずにすみません」


「そのぶん家事をやってくれてるんだから気にしないでねユキちゃん」


俯いてるユキをミユが抱き締めている


「ユキちゃんは可愛いなー」


「ミユさんの方が可愛いですよ」


「え、私はどうなんだ?」


「恐いキャラ決定したんじゃないか?」


「は?この可愛らしい耳と目を見てみろ」


「あぁ~外見は可愛いな。」


「外見はか・・・それはよく言われる」


何か落ち込んで可哀想になったので


「そっか、こっち来いよ」


隣に素直に座ったスズに膝枕をしてあげて頭を撫でるが耳が邪魔だ。獣人にまだ馴れていない


さっきまでのキャラが崩壊し甘えてくるスズの対応に困るユウヤ


どうやら耳が弱いみたいだなスズは。


と耳を攻めていると・・・


横の2人がジト目で見てきている。


「スズが落ち込んでいたからさ。な?スズ」


「あ、うん。落ち込んでたさ」


「随分2人で楽しんでたよね」


「そうですね。楽しそうでした。途中変な、いやらしい声も聞きましたし」


スズが顔を珍しく赤くして膝の上でうつ伏せになり顔を隠した。


「まぁ良いですけど。落ち込んだらお互いに助けなきゃね」


「はい。そうですね。私もミユさんに慰めてもらいましたし」


どうやら助かったようだ。


気を抜いてスズの頭を無意識に撫でてしまった


スズが足をバタバタ動かして耐えてるようだ。


2人は見て見ぬふりをしてくれた。


感謝だな。


スズのキャラはツンデレってやつなのか?


スズは元気になったのか起き上がり


「元気になったありがとね。ユウヤ」


いつも通りな感じにもどった。


「落ち込んだりしたらまた来いよ」


「え?良いのか?」


スズが2人を見る


「落ち込んだりしたら良いんじゃない?」


「はい。良いと思います」


「おおぉありがとな。皆」


「でも、わたしも行きますからね。」


「私もです。」


「俺は?何処に行けば?」


「自分で考えなさいよ。」


「私のところで良いぞ。」


「良かったら私のところでも・・・」


ミユが慌てて言い直す


「え、あ、わたしの所でも勿論良いわよ」


「選び放題でよかったな。」


「逆に選びにくいんだが・・・」


「贅沢な悩みだな。」


「あ、そろそろ夕食を作らないとです。」


そろそろ夕方になってきた


「今日はユウヤを夜借りても良いか?」


「はい?ダメです」


「いつもミユが独占してるだろ」


「・・・なにする気ですか!」


「一緒に寝るだけだぞ?」


「ホントですか?」


「お前達は違うのか?」


「・・・寝てるだけです。」


「今日くらい貸してくれ寂しいだけだ。」


「分かりましたよ。」


「はい。仕方ないですね」


「え、俺の意見は?」


「私がイヤなのか?」


「イヤなわけないだろ。」


「じゃあ良いじゃないか。」


「あ、はい。」


「ちゃんと返してくださいよ。」


「心配だったら迎えに来て良いぞ」


「信用してますからね。」


「もう私達は家族ですからね。」


「そうだな家族だな。だから信用してくれ」


「分かったわよ、じゃあユキちゃん一緒に寝よ?」


「はい。嬉しいです。」


夕食が終わり


スズに手を引かれ連行されスズの家に来た


ソファーに座ってると膝枕にされてさっきのが気に入ったのか待っている様子だ。


まぁイヤじゃないので頭を撫でて会話をする


「スズって金持ちだよな」


「そうか?お前達もだろ」


「よく分からないけど、そうなのかな?」


「普通の一般家庭は金貨なんて持って無いんじゃないかな」


耳を攻めてみると会話が止まり足をバタバタしている


面白いな。


顔を隠すために抱き付き俺のお腹に顔を隠してる


さっきまで堂々と話をしてたのに急に可愛くなるな


「どうした?」


「耳が・・・弱いんだ・・」


うん。知ってる。


「あ、ごめんな。知らなかった。さわらない方がいいな。」


「いや。べつに良いぞ触っても」


「弱いんだろ?」


「気持ちよくて弱いんだ」


「よく分からないが・・・」


「力が抜けると言うかドキドキするんだ」


「まぁ触っても良いなら触るけど無理するなよ?」


「うん。」


スズが「うん。」って言ったよ。はじめて聞いたぞ


これがツンデレだな。ドキッとするな。


「急に素直になるなよ。ドキッとするぞ」


「そうか、ごめん。」


「可愛くて良いんだけど。お茶でも飲まないか?」


スズが慌ててお茶をだして元の場所に寝転がる


そうとう気に入ってるな


可愛くて良いけど。


でも、せっかくのお茶が飲みにくいな


「スズもお茶を一緒に飲もうよ」


「あ、うん。そうだな」


と一気飲みをする


一気飲みですか。そう来ますか


膝枕にもどるスズそして待ってる


飽きてきたので・・・


ほっぺたをぷにぷにしたり撫でてみる


こっちの方が柔らかくて気持ちが良い


「えっと・・何してるの?」


「こっちの方が柔らかくて気持ちが良い」


ほっぺを引っ張ってみる


「えっと、いらいんれすけろ・・」


「ん?なんて?」


「いたいんですけど」


「イヤだった?」


「イヤじゃないけど・・・」


「けど?」


「もぅ。耳の方が良いの。」


「あ、はい。」


素直で可愛いな


しばらく耳を撫でてるとモジモジしている


「我慢しないでトイレ行ってくれば?」


「あ、うん。そこで待っててよ」


「はいはい。待ってますよー」


すぐに戻ってくるスズ


どんだけ気に入ってるんだよ。


「そんなに気持ちいいなら友達とかに撫でて貰えば良いんじゃないの?」


「頼めるわけ無いでしょ!恥ずかしい」


「そうなんだ」


「っていうか、耳を撫でられるのが気持ちが良いのさっき知ったばっかりだし」


「あ、そうなんだ。」


「うん。」


「そろそろやめても良い?」


「あ、うん。ありがと」


スズが起き上がり寄り掛かってくる


冷めたお茶を飲んで


「明日はどっか行くの?」


「明日は買い取った商品を売りに行く予定」


「そっか、気を付けてね」


と言いながら肩に手を回し耳を触る


「きゃ。」


「驚かせてごめん。」


「いや。不意だったからビックリした」


「明日は早いんじゃないの?」


「そうだなそろそろ寝るか」


「じゃあ俺はソファーで寝るよ」


「何でだ?」


「一緒に寝るのは不味くないか?」


「ミユとは一緒に寝てるんだろ?イヤなのか?」


「わかったよ。」


ベッドに横になると上着を脱ぎ


Tシャツとパンツになる


え?スズさん


「なに脱いでるの?」


「こっちの方が寝やすいから」


「今日の朝はパジャマ着てたよね?」


「そういう気分だったからな」


「そうですか・・・」


「もっと喜ぶと思ったんだけど」


「そうだね。嬉しいけどドキドキで寝れなくなりそう」


「パジャマ着た方がいいか?」


「どっちでも大丈夫です。」


「ホントに緊張してるな」


「まぁ・・・」


二人で横になりスズが抱き付いてくる


俺は寝れそうにないな。


スズはもう寝息をたてている


あまり寝れずに朝を迎えた・・・


 

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