メガストラクチャー

第1部 登場人物まとめ

【ジェイ】

エフの市街地に住む、二十八歳の青年。

かまいたちを追い始める前はスーツのセールスをしており、マフィアに値切られても応じない主義で通していた。

幼い頃に母親が亡くなり、後述する父親のディーが家を出て行き、弟のケーと二人で生きてきた。

金髪の直毛で髪が柔らかく、長身。

軍用品を好む。

【ケー】

かまいたちに殺されたジェイの弟。

享年、二十一歳。

タイヤ工場に勤務していた。

【ヴォド】

診療所を営む、熊のような大男。

ジェイ、ケー、そして後述するアイが幼い頃から知っている人物。

両親がいなくなったジェイは、ヴォドを頼りながら生きてきた。

ジェイの父親であるディーのことも知っている。

髪と瞳はダークブラウンで、毛深く、豊かな口髭をたくわえている。

【アイ】

ジェイとケーの幼なじみの二十八歳。

病に倒れた妹の医療費を稼ぐために、盛（さか）り場で働いていたが、妹が亡くなったためエフの市街に戻る。

戻ってからはアイウェアのモデルをしている。

髪と瞳は亜麻色で、華奢。

かつて、ジェイと一緒に日々を過ごしていた。

【ジー】

盛り場を拠点にする、ギャングの幹部を務める二十八歳。

キャバレーなどに女を紹介することを主な仕事としている。

ギャングに入って最初にスカウトしたのが、後述のティー。

何人もの手下を従えている。

刈り込まれた金髪の短髪に、無精ひげを生やしている。

アイという妹がいたが（前述のアイとは別人）、かまいたちに殺されている。

【ティー】

盛り場のキャバレーで働く女。

ターコイズブルーのドレスしか着ない。

エフの市街地出身で、仕事がない母親と、働くことができない弟のために働いている。

顔の彫りが深く、豊かな黒髪に褐色の肌をしている。

【エイチ】

ジーの弟で、妹が殺されてから、約十年間かまいたちを追っている。

エフの市街地で情報屋を営む。

【クレメンザ】

エム・タイムズの新聞記者。

先祖代々、全員がクレメンザと名乗り、エム・タイムズの新聞記者になり、かまいたちを追っている家系。

新聞記者になってまだ日が浅い。

黒い癖毛に無精髭を生やし、くたびれたスーツを着ている。

表情の変化と、声のトーンの起伏に乏しい。

ジェイやアイよりも若い。

【ディー】

ジェイとケーの父親。

二人の母親――ディーの妻が事故で亡くなった直後に家を出て行き、それから一度も戻っていない。

金髪。

【エル】

ジーの手下のギャングで、派閥の中での序列が高い。

仲間に料理を振る舞うのことを好む。

ジーを意識して、金色の短髪に無精髭を生やしている。