第28話 帰省

あれから2年ほど過ぎた。

その間、

戦争はお互い睨み合いの冷戦状態に陥った。

無駄に被害を広げるよりは今の状態のがいい

と相手の軍が判断したのだろう。

そもそも、こっちの軍は反撃しかしてない。


「お帰り。レジスト!

 よく帰ってきたな!!」

「あらあら、お帰りなさい。レジスト。

 元気そうでよかったわ。」

「ああ、二人も元気そうでよかった。」

お花畑な両親に会うのも久々だ。


そのお陰もあり、

俺は今実家に帰ってきている。

カレンとアリアに会いたかった俺には

ちょうどよかった。


「「お兄様(レジスト様)おかえりなさい。」」


大天使な妹たちが出迎えてくれる。

俺が来るということで

アリアも来てくれたようだ。



うん、やっぱり俺の妹が世界一かわいいな。


二人とも3年でずいぶん大きくなっていた。

カレンはもうゲームのスチールと顔立ちが変わらなくなり、大人っぽさが出てきていた。

それに比例するように身長も伸び、

俺の肩ぐらいにまでの高さになった。

綺麗になったな…カレン


そして、アリアに関しては

正直、身長はカレンよりも低いが

胸はカレンよりも大きい。

背は低いがむしろ保護欲を掻き立てる。

俺としては甘えさせたくなるので

めちゃくちゃ愛でたくなる。




二人とも俺がいない間にも

立派に成長していたようだ。



それにしても、

これから数日間、妹たちを

甘やかしまくれると思うと気分も最高潮だ。


「はじめまして、バニラといいます。

 お兄さんにはお世話になっております。

 よろしくお願いします。」


「「は?」」


新しい妹の一言により、

空気が一気に冷えた気がした。



ーーーーーーーー

「あらあら、パパ?

 外で子供を作ってたのかしら…あらあら」

「誤解だ!ママ。

 レジスト、お前からも説明してくれ!!」

なんか、お花畑の方も

不穏な空気が漂っているがそんな余裕はない。


「お兄さん!」ギュー

「「…」」ジー

絶対零度の視線を俺に向けてくる妹たち

それに対して、

バニラは我関せずに笑顔で抱きついてくる。


正直、ここ数年でバニラを

甘えさせ過ぎたらしい。

最初の頃は俺以外の人間がいるときは

おしとやかな姿しか見せなかったが

完全にタガが外れたみたいだ。


『いやです!!おにいさん…うぅ

バニラのこと、捨てないでえぇぇ!!!!』


その結果、今回の帰省のときに暴走した。

俺は元々連れてくるつもりはなく、

マーガレットに預けようと思っていた。

しかし、彼女は全力で拒否してきたのだ。



そんなわけで我が家に連れてきたのだが…



「お兄さん!!

 今日も一緒にお風呂に入りましょう」グリグリ


「私はこの3年間、お兄様に会えず

 寂しい思いをしてきました。

 ですが、

 お兄様はそうではなかったのですね…」


「カレン。そんなことはないぞ!

 お兄ちゃんもカレンに会えなくて

 寂しかったんだぞ。」


「レジスト様は外で女を作るのですね…

 私たちのことなど忘れて…」


「いや、俺はそんな節操なしではないぞ!

 片時も二人のことを忘れたことないぞ!」


このような地獄絵図を作り上げている。


二人の言葉が俺の良心をグサグサ刺してくる。

あんだけカッコつけたセリフを言ってたくせに

女を連れて帰ってきたからな…

なにを言っても説得力がないだろう。


「お兄さんをいじめないでください!

 お兄さんはとても優しい人なんです!!」

「そ、そんなこと…」

「わたしの方が…」


バニラさんこれ以上火に油を注がないでくれ

これ以上、妹に冷めた目で見られると

お兄ちゃん、死んじゃう。


「お兄さん。

 こんな怖い顔をしたお二人は放っておいて

 お兄さんの部屋に行きましょう!!」グイグイ

「バニラ、引っ張るな」

そう言ってバニラは俺の手を引っ張る。

バニラはパワー系だったらしく

俺を引きずりながら歩き出す。


うーん。カレンたちには後で説明するか。


ガシッ

「カレン?」

カレンが俺に抱きついてくる。


「お兄様を連れていかないで。」ギュー

「ちょっ、カレン。力弱めて!」

痛い!痛い!!

カレンの抱きつく力が強くなり、

体が締め付けられる。


「お兄さんはバニラのです。

 あなたは離れてください!!」

「バニラ!腕取れる。取れる」

カレンに俺を取られると思ったのかバニラの

引っ張る力も強くなる。

バニラはさみしがり屋で

俺と離れることを極度に嫌がるからな。


「お兄さんもわたしのことが好きですよね」

目元をうるうるさせながら俺に聞いてくる。


これは…


「俺を困らせようとして泣いたふりをするな」

「あ、ばれてしまいましたか。」

困った子だ。


「この女狐!

 そんな人はお兄様には近寄らせません。」

「あなたにそんなこと言われる

 筋合いはありません。」

「私はお兄様の妹です。

 お兄様に寄り付く害虫を駆除するのは

 私の使命です。」

「バニラもお兄さんの妹です。

 そうですよね。お兄さん!」

ウインクしながら俺に言ってくるアリア。

おー怖い怖い

これが女の戦いというやつだろうか?

戦場よりも怖いわ


「あ…ああ、そうだぞ」

「お兄様」ギロ

「ひぃ」

睨んだ顔が俺にそっくりだ。

マジで怖い。


「わー怖い。

 そんな顔していると嫌われますよ。

 ねえ、お兄さん?」

「そんなことないです!

 お兄様は私のことを

 嫌いになることはありません。

 ですよね…お兄様?」

バニラに煽られて不安なのか

泣きそうな顔で俺に聞いてくるカレン。


「ああ、もちろん一生大好きだぞ。カレン

 バニラもあんまりカレンを困らせるな。」

「お兄様」キラキラ

感動したように目をキラキラさせている

カレンはとても嬉しそうで

しっぽを振っているようにも見える。


「お兄さんはバニラの方が好きですよね!」

「悪いバニラ。

 俺は同じくらいカレンたちも好きなんだ。」

「むー!」

頬を膨らませて怒るバニラ。

しかし、ここは折れるわけにはいかない。


「ふっ、お兄様に一番を求めて

 断られるなんて無様ですね。」

「べ、別に、

 あなただって同じじゃないですか!」

「私は平等に愛してくれる

 お兄様を愛してますから問題ありません。」

「バニラだって、

 お兄さんのこと愛してます!!」

第二回、女の戦いが始まり

どうしようかと俺が思っていると


「レジスト様」クイクイ

「どうしたんだ?アリア」

途中から静観に勤めていた

アリアが腕を引きながら話しかけてくる。


「レジスト様のお部屋に行きましょう。

 バニラさんのことについて

 お聞きしたいこともありますし。」

「ああ…」

圧がすごい。

アリアに従い、

俺たちは他の二人に気づかれないよう

移動するのであった。



「あ!お兄さんがいない」

「アリアちゃんにやられました!!」





ーーーーーーーーーーーー


おまけ


漁夫の利


「レジスト様♪

 大好きです!愛しています!!」ギュー

「ああ、俺も愛しているぞ。アリア」ナデナデ

俺の部屋のベッドの上で

向き合うようにアリアを抱っこしている。


「キスしてもいいですか?///」

「いいぞ。」

俺たちは唇を重ねる。


クチュ

「!?」

アリアの舌が俺の口に侵入してくる。


クチュクチュ

アリアの舌が俺の舌と

いやらしい音をたてて絡み付く。

まるでアリアと一緒になったように感じ

とても気持ちがいい。


サスサス

「ぷは、アリア!!」

「…ぁあん!なんで離しちゃうんですか?」

突然、俺の下半身を触り始めるアリアに

驚き少し強引にアリアを離してしまった。

俺とアリアの間には唾液の橋がかかる。


「すまない。ちょっと驚いて」

「ふふ、レジスト様の顔。

 気持ち良さそうでとてもかわいかったです」

恍惚そうな表情で俺を見てくるアリア。

それは3年前の彼女とは違い、

とても大人びていた。


「私だってもう大人なんだよ。お兄ちゃん」

あえて、お兄ちゃん呼びにすることにより

嗜虐心が高まっている。


「アリアには叶わないな…っ!!」


ドン

アリアが俺を押し倒す。

不意を突かれた。


サスサス

「…ぁ。アリアそんなところ…ッ」

「お兄ちゃん。気持ちいいんだね…

 声が甘くなっているよ。」

俺の体を割れ物を

扱うように優しく触ってくる。


チュパチュパ


「んぅ!吸うな。アリア」ビク

「びくびくして女の子みたいですね。

 かわいい。抵抗してもいいんだよ。」

「で、でも」

「私を拒否したくないんだよね。お兄ちゃん

 知ってるよ。優しいもんね。

 だったら、続けるね。」ジュルル

「あぁぁあん!?」ビクビク

俺はアリアに手も足もでない。

やりたい放題だ。


あれから30分ほど体を弄られ続ける。


「レジスト様。しましょう。」

「ハアハア…何を?」

「とぼけてても分かってるですよね。」

快感に頭がやられ、上手く思考ができない。


「いいです。

 惚けるなら、私からします。」



そう言って、アリアは服を脱ぎ始める。

このままでは一線越えてしまう。

だけど、抵抗する気はない。



「愛し合いましょう。レジスト様」


俺は彼女を受け入れー


バン


「「お兄様(お兄さん)!!」」




「ああ!もう少しだったのに…」

寸前で妹たちがきたことにより

お流れになった。









「なあ、アリアあんなことどこで覚えた?」

「はい?ああ、あれですね。

 フレイさんに教わりました。

 ああいうのがレジスト様は好きだって。」




あの変態フレイせいかーーー!!!!!





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