第17話 上司
コンコン
「レジスト・ヴィレッジです。」
「入ってこい。」
俺は許可が出たので中に入ることにする。
メンタル強いな
訓練の終了後、約束通りに
俺はマーガレットの私室に来ていた。
模擬戦闘のこともあり、有耶無耶になると
思っていたのだか仕事熱心である。
ガチャ
そう思いながら、気だるく扉を開ける。
「失礼します。マーガレットさ…」
最後まで言いきれなかった。
それもそのはず、
「お待ちしておりました。ご主人様///」
そこには下着姿の
マーガレットがそこにいたから。
…
…
…
「失礼しました。」
うん、帰ろう。
これは夢だ。悪い夢。
「待ってください!ご主人様!!」ダキッ
「は、はなせ」
しがみついてくる
勘弁してほしい。
「嫌です!!
離したら、
ご主人様がどこかに行っちゃいます」
「当たり前だ!
あと、ご主人様って言うな!!」
「ご主人様はご主人様です!
私のことをあなた様の色に染めてください」
思わず、俺は頭を抱える。
数時間前の彼女は
どこに行ってしまったのだろうか?
「ご主人様、どうかしましたか?
おっぱい揉みますか?
私のことを抱きますか?」
「マーガレット様。
模擬戦のことは俺が悪かったから
元に戻ってくれ…」
さっき、叩いたところが悪かったのだろうか?
それとも俺への嫌がらせか?
どちらにせよ。
今のままでは会話ができない。
「様付けなんて要りません!
私のことは…牝犬と呼んでください///,」
「やめてくれ!!
そのタイプのやつは一人で十分だ。
これ以上変態の処理をさせないでくれ!!」
「へ、変態…うれしい…ゥヘヘ」
だらしない顔で喜んでいるマーガレット
俺はそんな彼女を見て確信する。
ああ…
こいつ同族だ。
あの
「あ///
その目、最高…」ゾクゾク
俺は彼女を見て改めて実感した。
ーーーーーーーーー
「マーガレット様。
えっと、なんで昼間に俺を呼んだんですか?」
「牝犬と呼んでください!
あなた様の目を見たときから
確信したからです。」
「呼びませんから!確信した?」
聞きたくない。
聞きたくないが一応聞かないといけない。
「あなた様のその蔑むような視線!
一目見たときからビビっときました。
あなた様がわたしのご主人様に
なってくださるお方だと!
私の運命のお方だと///」
「あ、はい。
この目は生まれつきなんで蔑んでないです。
運命とか気のせいです。
丁重にお断りさせていただきます。」
うん、何一つ理由になっていない。
知ってたけど
こういうやつは会話できない。
カチャ
うーん。思い出せない。
何かしたら治ったんだっけ?
シバリシバリ
てか、よく考えたら
あいつなにも変わってないし
どうしようないじゃん!
パァァ
こういう変態には…って
「何で人の手に
リードを縛りつけてるんだよ!!」
この女、俺が悩んでる間に
自分の首に首輪を着け、そのリードを
俺の手に縛りつけて勝手に喜んでいる。
「ご主人様の犬だからだワン///」
「俺はそんな駄犬飼ってないから!」
「だ、駄犬…///」
「俺の言い方が悪かったです。」
あいつで経験しているからわかる。
これではただ喜ばせるだけだ。
「なんで、そんなことするんだ?
ちゃんとした理由を教えてくれ。」
「理由ですかワン?」
「ワンはやめろ!」バン
俺は手のリードを地面に叩きつけた。
これだけはせめて知りたい。
なんで彼女はこんなことをするのかを
「私は昔から気が強く、腕っぷしも強いので
周りより1つ上の存在だったのです。
だからこそ、私の周りに
私に釣り合う人間はいませんでした。」
確かに先ほど戦った時は
頭に血がのぼっていただけで基本こいつは強い
それに1つ上の存在か…
強者故の孤独ってやつか
現在進行形で俺が体感しているやつだ。
彼女も一人であることに苦労したのだろう。
十分に同情できる。
「そして、ある時私は考えました。
自分が誰かの下の存在になったとき
私はどうなってしまうのだろうと」
ん?
「とても興奮しました…ハァハァ
自分が誰かに足蹴にされるところを
ごみを見るような目で見られることを
完膚なきまでに心をおられることを
想像して毎晩布団を濡らしました。」
おーい
悲しい過去話じゃなかったの?
「だから、
私はご主人様にであったときに感じたのです。
そして、
あなた様にお尻を叩かれて確信しました。
この人なら私の全てをさらけ出せると…
ご主人様なら私を飼いこなせると!!」
ま、マーガレットさん??
「だから、ご主人様。
マーガレットのことを飼ってワン///
ペットとして愛して(虐めて)欲しいワン!」
「一瞬、真面目に考えた俺の時間を返せ!
この発情豚が!!」
「…ァァン!?
素晴らしいです。
素晴らしいですよ。ご主人様!!
もっと、私にご慈悲をください///」
駄目だ…
これも
何しても喜ぶんだもんどうしようもない。
となると、出きることは…
「失礼いたしました。
この事は
内密に致しますので安心してください。」
「あぁん。ご主人様~」
俺は彼女を
振り切り無理矢理ドアの前に行く。
その速度は迅雷の如くだ。
三十六計逃げるが勝ちってな
ガチャ
ドアに手をかける。
じゃあな、変態2号。
二度とその面見たくないぜ。
そう思いながら、外に出ようとする。
「いいんですか?ご主人様。
私があなた様の上官であることを
お忘れでしょうか?」
彼女の言葉に身体が停止する。
「どういうことだ?」
「私はご主人様の上官です。
だから、あなた様をどうこうするのも
私次第と言うことです。」
彼女は正攻法では駄目だと思ったのか
今度は脅してくることにしたようだ。
俺を嘗めるな。
「権力を使って脅すとは
昼間よく俺に説教できましたね。」
「…ゾクゾク。
いいですよ。その視線。
あなた様のことがそれほど欲しいのです。」
下着姿で恍惚して俺を求めている姿は
とても官能的であるが
それよりも今は嫌悪感のが強い。
「部下を使ってしごきますか?
それとも、八分?
いや、別のところに飛ばしますか?」
まぁ、こんなとこだろう
「俺はいじめなどに屈しませんし。
飛ばされると言うなら
あんたから離れられるので
むしろ、好都合です。」
こんなイカれクソ女の下で働くくらいなら
飛ばされた方が数倍マシだ。
「ふふ、そんなことはしませんよ。
あなた様に
そんなことをしても無駄ですもの。」ゾクゾク
身体を震わせながら
こちらを見てくる変態2号。
どうやら、今の俺はとてつもなく
冷めた目で彼女のことを見ているらしい。
興奮も最高潮のようだ。
「私の部下でいる限り、
あなたは私から離れることも
逆らうこともできません。」
「あんた、軍の規則読み直せ。
上下はないんじゃねぇのか?」
「そんなの建前に決まっているでしょう。」
「いくらなんでもやりたい放題するなら
俺は軍でも逆らうぞ。」
「別に問題ありません。
あなた様に
危害を加えるつもりはありませんから」
どういうことだ。
「他の部下たちの前で私が
ご主人様のメス犬になるだけですから。」
「勘弁してください!
それだけは勘弁してください!」
俺は土下座をする。
それだけは嫌だ!
俺の名誉にかけて認められない。
「嫌なのですか…
私としてはウェルカムなのですが///」
「嫌だ!絶対に嫌だ!!
そんな変態プレイしたくないし。
なにより、
お前みたいな変態と一緒にされたくない!」
カレンたちに合わせる顔がなくなるわ。
「そ、そんなに変態変態言われたら私…
あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!?」
ビクンビクン
興奮しすぎて倒れた…ということにしたい。
やるしかないか…
俺は倒れ伏す
「もっと…ハァハァ。やめないでください…ビク」
俺はそんな彼女を無視してなぜか机の上に
置かれている木刀を手に持つ。
「お前が悪いんだからな…」
心底嫌な声が出ていると思う。
こんなことはやりたくない。
「あ…あぁ///」
彼女はとても恍惚そうな顔をしている。
スパァァァン!!
そんな彼女のお尻に
俺は木刀を叩きつけた。
「アァン!?あ、ありがとうございますぅ!!」
レジスト・ヴィレッジ
15歳 職業 軍人
軍に入った早々、雌犬を飼うことになりました
ーーーーーーーーー
おまけ
プロフィール
マーガレット・オブライエン
女 27歳
彼女のデータはございません。
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