第7話 恥辱 

俺は同じ夢を何度も見る。  

7歳頃から何度もだ。



乱れた金髪

本来はキレイな髪なんだろうが

今はすごくくすんでいる


光を差さない目

その目は何も写してはいない


何人もの男と身体を重ねる

拒否することもなくただ受ける


そんな映像が写し出されている


これは夢

そう思いながらも

俺は怒りに震えてくる。


それもそうだろう。

女の子はまだ15歳ぐらいだ。


そんな女の子が世界に絶望している。

この世界を見ることを拒絶しているんだ。


助けたい



だけど、これは夢

俺は怒りに震えることしかできなかった。



ーーーーーーーーーーーーーー


目を開けるとそこは知らない場所だった。


「ここはどこだ?」

起き上がろうとするが


ジャラン


「は?」 

俺はベッドに貼り付けにされていた。

パンツ一枚で



「どうなってんだ?これ

おい誰か助けてくれよ!!」

いやいや、俺は昨日普通に寝てただけだ。

なんでこんなことになっているんだ??


部屋を見渡す。

周りにあるのは薬品棚。

三角木馬

鞭やろうそく

エロゲ御用達のアレな道具達



うん


うんうん


これってよく見るアレだよね

落ち着け、クールになれ

びーくーる

まだ慌てる時間ではない



そう



「たすけてぇーーーーーーーーー!!

○されるぅーーーーーーーーーーーー!!」

ここまで心の底から声を出したことは今までなかった。

多分、今はとても滑稽で無様だろう。

それでも逃げたしたいこの状況はまずい。


このゲーム男が○されるスチールなんてあったか?

俺このまま知らないおっさんのとこに売り飛ばされて○○オチとか…興奮


「しねぇーーーーーーーーーーよ!!

特殊性癖なんぞ植え付けられてたまるか!」 


気がついたらお姉ちゃんになってるなんて嫌だ!!


「この部屋見ただけでそんな想像するレジきゅんならソッチ系もイケそうだけどね」


「嫌だ!!俺はお兄ちゃんだ!!

…って変態へんたい!!」


「嫌々言ってるクソガキほどメス落ちが映えると私は思うんだよ。レジきゅん。

ハァハァ…直接変態って言われるの…イイ。」

いつの間に目の前に

涎を垂れ流してる変態フレイがいた。

いつもの魔法使いの服装ではなくネグリジェの格好をしているためいつもより扇情的だ。


「よく来てくれた!フレイさん。

これを解いて、ここから出して欲しいんだ。」


ジャラン


拘束されていることをアピールしている。

助けて貰うのが変態フレイなのは大変遺憾でしかないが。

今は変態の手も借りたい状況なので背に腹は変えられない。


「え、なんで外さないとイケないの?ハムハム」


「…ぁ!?なんでじゃねえよ!

俺、捕まってるんだよ。助けてくれよ。

あと、へそを食べるな!!」

俺の腰に抱きつきながらへそを食べ始める変態フレイ

マジで何やってるんだこいつ!?


「遊んでる場合じゃねえ!

俺を…ぁぁん捕まえているやつが…ぅぅいたら…クゥゥそいつらか…ハァァン。

いい加減にしろ!!年中発情豚!!」


「だいじょうぶ…チュパチュパだいじょうぶ…ペロペヘロ。」

 

「だって…チュルチュル。

 レジきゅん捕まえたの

 わたしだもん…ジュルルルル。」

俺のへそを弄りながら大事なことを言ってくる。


そうか~

俺を捕まえたのは~

フレイさんか~

なら安心だ~

よかったよかった~



「レジきゅんの喘ぎ声エロ過ぎ。

お姉さんも勃「よくねぇーーーーーよ!?」」

現実逃避から気合いで乗り越えた俺は全力でツッコミを入れる。


「ツッコムなんて…レジきゅん大胆////」

「おい!メス豚。

なんでこんなことをしたか言え!!」

色ボケ女の言うことをスルーして俺を監禁した理由を聞く。


「縛られながら命令とか…ハァハァ惨めすぎる…

レジきゅんって今何歳になった?」

「あん?8歳だよ。お前も知ってるだろ。」

俺が動けない状況を楽しんでやがるこのメス豚。


「ふふ、そうレジきゅんは8歳。」

「それがどうしたんだよ。」

フレイが不敵に笑い俺の目の前に顔を近づけてくる。



「そろそろ、食べ頃かと思って」




ーーーーーーーーーーーーーー

おまけ


てんしとのひととき


「にぃたまぁ~だっこ~」

「いいぞ。カレンこっちおいで」

俺はトテトテと近づいてきたカレンを

軽々とを抱っこする。


「カレンや。パパの方にも来てくないか?」

コールが両手を広げてカレンを抱きしめる体勢

をとる。  


「やっ!!」

嫌々と顔を振るカレンの髪が腕に当たって少しくすぐったい。

髪も伸びてきたし

別品さんになったなぁ 


お兄ちゃん嬉しいぞぉ


「ガーーン」

「あらあらあら~カレンちゃんはレジストのことが好きねぇ~」

娘に拒否されてショックを受けるコールと

いつも通りマイペースなモーラ。

なんやかんや、この二人にも今では情が湧いている。


「にぃさまぁ~さんぽ」

「おう、いいぞ」

カレンを抱っこしたまま外に歩き出す。


「レジストぉ、パパのカレンを返してくぇ」

「あらあら~パパにはママがいますよぉ~」

「ま、ママ~!!」

すぐにいちゃつき始めるバカ夫婦も

三年も立てば嫌でも見慣れてくる。


あと、カレンは誰のものでもないぞ。

大天使を独占などできるわけないだろ!!


「にぃさまぁ~おはなぁ」

「ああ、キレイだな。カレン」

あぁ~幸せだな

カレンの頭を撫でる。


「にぃしゃまぁ…すき~」

目がとろんとなりそのまま眠ってしまうカレン。

そんなカレンを見て俺はつぶやく。


「絶対に幸せにするからな。」


空を見上げる。

快晴でいい天気だ。 

少し抜けているが優しい両親

身の回りの世話をしてくれる使用人たち

変態だけどなんだかんだ世話してくれる先生


そして、


俺の世界で一番の大切な妹


俺の願いはただ一つ


願わくば、この平和が永久に続きますように




誰かに届いてくれ


ーーーーーーーーーーーーーー


縛られていいようにされる男の子が見たい

ということでこの話は生まれました。

















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