042 合流
人間も捕食対象とするボス級のモンスター・カメレオンから救出したNPCの女性には、執事のような
『お嬢様! あれほど単独行動はやめてくださいと申しあげたのに、また、ひとりで鉱石を見つけに行くとは、なんたること! しかも、その汚い
だろうな。と、悲しくなる。
俺のコットンシャツが
ひどい言われようだ。
……お嬢様だったのか?
女性キャラクターの見た目は、20代前半といったところだ。茶色の髪に、ごく標準的な体型をしている。宝石商の娘=金持ち=お嬢様ってパターンか。探しにきた男は、執事というよりサラリーマンっぽい顔立ちで、七三分けの
『そんなに大きな声をださないで
すでに貴重品を入手していたが、女性の
「……ふう、考えてみれば、大金が手に入ったわけだし、宿屋の風呂代くらい、払ってもよくないか?」
ふと、思ったことを口走った俺に、キルクスも小さく頷いた。ジャングルの最奥地は不明だが、貴重品をゲットした今、長居は無用だ。他にアイテムが存在したとしても、時間的にそろそろ引き返したほうが無難である。夜行性のモンスターが活動を始めると、ダンジョンの危険度が増す。木々の隙間から
「けっこう疲れたな……」
ベッドに腰をおろした俺は、急に手足が
「よう、オレは[ファーレン]ってんだ。よろしくな!」
✓つづく
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