第1話〜僕がマナちゃんを演じる?!


「ドラマ…最終回だったね!」


マナちゃん主演のドラマの最終回が

本日オンエアされた、


2日後にドラマの打ち上げがあるみたい


「うん、」


「良かったよ!、すごく原作の姫桜きおちゃんの気持ちを汲み取って、演じてたし、」


マナちゃんは本当に原作の姫桜ちゃんそのものだった


ちゃんと原作もリスペクトしてたし!


マナちゃんは首を横に振る


「こんなんじゃダメ!」って拳を握って下を向いてそういった


「でも…」


「あたしが納得してないの!」って言い放つ


僕は、それ以上落ち込ませないように、


「じゃぁ僕ドラマ終わったし、自分の部屋行くね」


そう言って、マナちゃんの部屋を後にして、


僕は自分の部屋に戻り、つけっぱなしのテレビをハードディスクに切り替え、


マナちゃんのドラマの録画を見返す


「マナちゃん…すごいのに…なんでかなぁ?」


そう思い着替えてベッドに入り見ていると、


いつの間にか寝てしまっていた、



僕はマナちゃん双子でいつも、両親には

マナちゃんと比べられ育ってきた、


"双子なのに"、そう言われ続けてきた、


僕は僕で…マナちゃんはマナちゃんでいいじゃん、


だから、この家にも僕の居場所は


マナちゃんとお兄ちゃんだけだった、



朝目が覚めると…今日は休みで部屋に居る僕のスマホに通知音がなる、


見るとマナちゃんから"熱出た、部屋に来て"そう言う内容だった、部屋に行くと、


マナちゃんドアを開けると、


「何?」


そう言うとマスクをしたマナちゃんから


「ドア"し"め"て"」ガッサガサの声が聞こえてきた、


ドアを閉めると、LINEの通知音がする


見ると"明日…あたしの代わりに打ち上げ行ってきて"


「はぁ?」無理に決まってる、僕がマナちゃんわ演じるなんて…


また通知音がして"お願い"マナちゃん見ると僕に手を合わせている、


僕は映像の演技した事ないから、スキルもないし、マナちゃんを演じれるか、どんなに顔だけ似てても…性格が大幅に違うし!


「お"ね"がい"」


だけど…マナちゃんのお願いだし…叶えてあげたい、


マナちゃんに声も少し似ているだから、


真似出来る、でも…性格は…どうしても所作に出てくる、だけど…


マナちゃんはこの家での唯一の味方、そんなありがとうの気持ちを、


「…分かった…真似はいつも見てるから出来ると思う、漫画みたいで…楽しそうだし…やってみる…」


すると…マナちゃんから机の上を指さされて


机の上に封筒が置いてあった、またLINEがくる

"この封筒に、言葉書いてあるから"


そう書いてあった「分かった」そう言うと


"絶対…バレないでよ!"


僕は頷いて、マナちゃんの部屋から出て行った、マナちゃんの部屋のドアを閉めると


「どうしよう〜」小声でそう言う


「どうしたんだよ!」お兄ちゃんが僕に声をかけてきた、


「ううん」首を振って小走りで自分の部屋に戻る、


「あっ!お兄ちゃん、」またお兄ちゃんのとこに戻り、


「マナちゃん調子悪いから、ママにお粥頼んで」


「えっ!ほんとか?」大声を出すお兄ちゃん、


「うん、」そう言うと


「分かった、」そう言って階段へ向かうお兄ちゃん


後ろ姿のお兄ちゃんは立ち止まって、


「悩んで…抱えきれなくなったらちゃんと言えよ、話くらい聞いてやるから!」


深く頷いて「うん!」お兄ちゃんは顔だけじゃなく心までイケメン、


僕は明日のことを考える、


「服はマナちゃんの貸してもらうとして、所作難しいなぁ」1人でブツブツ言っている


頭を抱えてバレないように、声優養成所で


習ったことがあるから、


19歳…"イト"声優養成所でも習ったことがある、感情解放して、


明日完璧なマナちゃんを演じ切ってみせます!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る