第23話 旅行先でも巻き込まれる体質
今回はネタ回です。
旅行先で起きたトラブルみたいなものです。
良い子はマネしない様に!
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ずっとサッカーでも息が詰まるので、たまにはネタ話でもしましょう。フランスに旅行に行ったときのお話です。
イギリスからヨーロッパ旅行に行くのにドーヴァー海峡を渡るので、フランスは必ず経由することになるんですが、大陸に渡ると空気が一変します。こう犯罪臭いピリピリした様な感覚です。
他国に旅行に行くのに気を付けないといけないのは、スリとかひったくりです。これは女の子がよく被害に遭っていましたね。なぜかって? 日本で遊びに行くような無駄にオサレな恰好、露出多めでピンヒールみたいな動きにくい服装にハンドバッグ、もう盗ってくれと言わんばかりの恰好。ひったくられても追いかけられない。キャッキャウフフしてるから周囲の警戒を全くしていない。目立つ。そりゃターゲットにされますよ。
そしてそんな格好でヴィトンとかの店に行くんですから、金持ってるよアピールしまくりです。僕は現地の人間と似た様な恰好で目立たない様にしてましたね。ジーンズにジャージとか。貴重品は服の内部に仕込んでいました。靴もすぐにダッシュできる様な楽なスニーカーとかです。他の荷物はバックパック、要はリュックみたいなものかショルダーバッグに入れてましたね。防御は完璧。念の為ポケットにメリケンサック入れてたんで、いつ絡まれても準備万端です(笑)
それと特にラテン国家では走らない方がいいです。基本誰もジョギングとかしてる人以外走りません。走っている奴はスリか犯罪者と勘違いされます。交通機関は基本遅れがちなので、走って時間に合わせようとかしなくても間に合います。どうせ時間通り来ないんで。僕が滞在していた時のイングランドも丁度国鉄がストライキを起こしていたので、1時間~2時間待ちとか普通でした。今はちゃんと走ってるみたいですけどね。
僕が被害に遭いそうになったのはフランスとイタリア、両方ともラテン国家です。番外編にでも入れようかと思ったけど、どうせだしお話しします。ずっと真面目なのは僕もしんどいんで。
じゃあ一つ目。フランスの地下鉄でのことです。やっと来た地下鉄に乗ろうとしたとき、後ろからバックパックの上の壁に掛けるフックみたいな取っ手がありますよね? それを引っ張られて乗ろうとしていた地下鉄から引っ張り下ろされました。「何だ? 誰だ引っ張ったのは? また待たないといけねーじゃねえかよ」と後ろを見ると、3人、浮浪者みたいな小汚い輩がナイフを持って、
「おらあ、女、金だせやあああ」
と鈍った英語で喋りかけて来ます。また女と間違えられてるし、また長い時間待たなきゃならんし、「うん、もういいわ。こいつら殺そ」と、若いので一気に思考がそっちに行きます。荷物を地面に置いてボクシングの構え。
「死にたい奴からかかって来いやー!」
左手を下げて少し前傾したデトロイトスタイルです。こいつらが持っていたナイフは十手ナイフみたいなもの。ぶっちゃけ殺傷力ほぼなし。そして刃物は斬りつけてくるか突き刺してくるかの二択。そんで僕はプロになってからユニフォームを引っ張られるのが嫌で、その手を引っ剥がすために四六時中ハンドグリップの強力なやつで握力を鍛えていて、現役の頃は100㎏前後ありました。僕の拳はデッカイ石で殴られるのと同義です。やろうと思えば殺せます。
1人目、右手を振り上げて斬りつけようとしてきました。その手首に左の強烈なジャブを一閃。バチン! と音がして、ナイフがはじけ飛びます。驚いているその顔面に右ストレート。鼻がバキボキに折れる音がしてダウン。1対2です。
残りの二人が驚いて同時に突こうとして走ってきました。でも鍛えぬいている此方にしたらスローモーションに見える。間を掻い潜って二人目の後頭部に右足で延髄斬り。残った奴は「何だお前はーー(;´Д`)!?」とあたふたします。もう戦意喪失してますが、
「俺の乗ろうとした電車から引きずり出した罪は重い。判決、死刑」
左でボディにリバーブロー(※肝臓を撃つこと一瞬息が止まる)、頭が苦しくて下がって来たところに右拳を相手の左テンプル(※側頭部のこと)にゴーンとぶち込みます。K.O.、お疲れさまでした。見事に気絶。
周りで見ていた人達が話しかけて来ます。「大丈夫かい?」って。これは誰に向かって言ってるんだろう? 倒したこいつら? とか一瞬思いましたね。
「取り敢えず警察呼んでくんない?」
そしたら離れて見ていた人達が警察を呼んでくれました。起きたら面倒くさいので、こいつらの来ている服の袖を縛って、更にベルトでぐるぐる巻き。足首も3人同時にベルトでぐるぐる巻き。動けない様にして壁際まで蹴って転がしてから、念の為にそいつらの上に乗っかってポリが来るまでそこでふんぞり返ってました。数十分後、ポリポリさん達が到着。
「暴漢は何処だ?」
「あっちです」
とまあ見物してた人が指差します。そこには暴漢3人の上にふんぞり返る女の子の様に見える野郎が一人。ポリさん達がこっちに来ます。
「えーと? お嬢さん、どっちが暴漢なんだい?」
「こいつらですよ。はい、持ってたナイフ。それに俺は男だ。間違えんな!」
「おお、それは失礼を。しかし、どうやってこうなったんだい?」
「え? 説明すんの? めんどくさいんやけど。あっちで見ていた人に聞けばいいじゃん」
「いや、まあ一応状況は聞かないといけないから……」
「しゃーないなあ。電車乗ろうとしたらコイツらがバッグの取っ手引っ張って降ろされたんですよ。んでその十手ナイフの果物ナイフみたいなの抜いて金出せとか言うから、正当防衛で拳と蹴りを出しました。もういいっすか? 次の電車乗り遅れたらまた待つのがめんどいんで」
「あ、ああ……。しかし、見事に意識がないな……。これは過剰正当防衛になるから次からは気をつけてな」
「はあ……、善処します」
あれ? 俺悪者? とか思いましたね。
まあいいです。次は確かイタリアです。地下鉄に乗ってから地上に出るのにもの凄く長いエスカレーターに乗ってるときです。この時は軽装だったので良かったですね。エスカレーター、左側に乗っていると目の前と右、後ろから3人の明らかにガラの悪そうな野郎に囲まれました。前と横を塞いで、動けない状況を作ってから後ろに来た奴がポケットの中身をまさぐってくるんですよ。良く考えたねーって思いましたけど、その手法は事前に知っていました。なので当然ぶっ飛ばします。右にいる奴のどてっぱらに振り向きながら左脚で蹴り入れてエスカレーターから退場。そのまま後ろでまさぐってた奴「なんだこの女は!?」とか言ってましたね。思いっきり顔面を右足で蹴りました。「もし俺が本当に女だったら別の罪も追加されんぞ!」とか思いましたね。二人共ゴロンゴロンとエスカレーターを転がっていきます。後ろに乗ってた人ごめんなさい! 最後の前にいる奴が掴みかかって来たので、ジャパニーズ・一本背負いを喰らわせて転がって貰いました。下の方は大混乱。「知らね、バックレよ」ということでダッシュで逃げました。
これホンマにタチ悪いので一人旅の人は気をつけて下さい。
そして3つ目。まあまだ多分何かあった気がするけど、また思い出したら書きます。これはフランスです。パリのシャンゼリゼ通りです。凱旋門のある、あの有名な通りです。僕は色んな人と交流したかったので、安いユースホステルに宿泊していました。ホテル取れるけど暇なんですよ。TVもその国の言語なんでよくわからんしね。てことでユースホステルで宿泊、あ、今一つ思い出したけど今度にします。
パリで仲良くなったドイツ人とオーストラリア、スイスの野郎達と晩飯に行った帰りです。そいつらがタバコ吸いたいとか言うので、まあ僕は喋りながら待ってました。その時、地元の腐れヤンキーみたいなフランス人のガキ共の集団が何か鈍った英語で言って来ました。
「お前らみたいな下等な人種がヤニ吸ってんじゃねーよ。高貴なフランス人の俺らに残り全部寄こしな」
まあこういうことをへったくそな英語で言って来ましたね。此方の他の3人は真面目そうな奴らだったのでちょっとビビってましたね。顔や体中にピアスやらタトゥーしてたし、モヒカンやら変な色の髪型やら頭してるしね。どこにでもおるなーこういう腐れヤンキーはw どうせ金持ってないから煙草買えねーんだろ? 荒事が苦手そうな3人に代わって僕が前に出ました。お前らのどこに高貴さがあるんじゃボケ!
「KAZU、危ないぞ!」
「大丈夫だって、すぐ殺すから」
「よすんだ、君みたいな少年には無理だ」
とか言ってるけど、こっちはもうムカムカきてます、俺みたいな少年てなんだよ。この時の経験があるので未だにフランス人は嫌いです。
「なんだー? お嬢ちゃんが相手してくれんのかー?」
ぶちっ! こいつらもかw 左手を顔に向けて出して来たので、思わず反射的に右でクロスカウンターが出ちゃいました。1匹目のモヒカンは泡を吹いてシャンゼリゼ通りに沈みました。
「俺は男なんだよ! 何回も言わせんじゃねー!!!」
もう止まりません。7,8人くらいいたけど全員ボコボコにしてやりました。多分当時の僕と同じくらいの年齢か若いくらいだったと思います。その中の一人に
「おい、そこのハゲ、ハサミ買って来い」
「え? 何で?」
「四の五の言わず買って来いや! 殺すぞ!」
「いってきます!」
他の連中は土下座です。ずっと「すいませんでした」とか言ってるけど、「俺が許すまで土下座崩したら殺す」と言ってたのでみんな土下座です。そんでハサミをちゃんと買って来ましたね。
「これから断髪式を行う」
「な、何ですかそれ?」
「ジャパニーズ・スモーレスラーが行う由緒正しい儀式だ。良かったな、日本文化を堪能できて」
「え、あ、はい! 感動であります!」
もう軍隊みたいになってます。そして痛々しいロン毛やらモヒカンやらを断髪式してやりました。
「断髪式を行ったら、それ以上髪を伸ばしたら呪われるからな。由緒正しい儀式を舐めんなよ。あとそのきもいピアス全部外せ」
「「「「サー、イエッサー!!!」」」」
全部没収。近くの川に捨てました。僕の連れの3人はもうこのイカレジャパニーズの行動に声も出ません。そしてシャンゼリゼ通りでそんな乱闘やらかしてたら、当然ポリが来ますよねー。
「君たちは何をやっているんだ? お嬢ちゃん、君がやったのか?」
いくらアジア人が若く見えようが、こうまで女性に間違えられるとイラつきます。
「青少年の教育だよ。アンタらの躾がなってねーから、こういう社会のゴミが発生する。後俺は男だ、何度も言わせんな」
「お。おお。それは済まなかった。で、教育とは……?」
「こいつらはウチのツレに煙草を寄こせと恐喝してきやがった。そんで間に入った俺を女と思い込んで手を出そうとしてきたからぶっ飛ばした。俺が本当に女だったらやべーことになんぞ! コルァ!!!」
「な、なるほど……、しかしこれはやり過ぎじゃないだろうか? 過剰正当防衛だよ」
「こっちの倍以上の人数相手にどこが過剰なんじゃー!!!」
で、一応事情聴取のために警察に行きましたね。待たされるのが長いこと。
「かつ丼出せやー!」
と騒いだ記憶がありますね。まあ無罪放免でしたけど、僕だけやたらと注意された様な気がします。
今回は旅行先のトラブルでした。たまにはサッカー以外の話もいいよね?
ラテン国家は皆さんも注意してくださいね。地下鉄や路地は特に。日本でする様なお洒落をして海外に行かないこと。ターゲットにされますよ。日本人=金持ってるって思われてますから。特に女性は注意です。
パリやミラノってお洒落なところだと思っている方、勘違いですよ。あれはファッションショーやってるだけです。現地人はジャージです。フランスにあるヴィトンやシャネルでは購入数が一人何個までと制限されています。そうしないとブランドかぶれな日本人が買い占めるからです。ぶっちゃけ日本にあるヴィトンやシャネルだけで運営が可能な程売れ行きがあるらしいです。
海外ではブランド品と言うのはイキって見せるためじゃない。本当に裕福で成功した人々が、特にお年を召された方が身に付けるものです。そういう人から見ると、日本人のブランド大好きな若者の感性はヴァカにしか見えないでしょうね。そういう事実を知ってから、ブランド品を手にしている若年層を見ると。「あー痛々しい」と感じる様になりました。日本のファッション雑誌、嘘ばっかですよwww 外国コンプレックス丸出しですwww
ということで、次回はまたサッカーに戻ります。皆さんは絡まれても真似しちゃダメですよ! 助けを呼びましょうね。
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知ると結構痛い日本人の感性。
そして旅行は色々とトラブルが付きものです。
さて今後のKAZUDONAストーリーはどうなっていくのか?
続きが気になる方はどうぞコメントを御願いします。
応援してくれると頑張れます!
当時のことを思い出すと、心に来るものがあって、今でも涙が出るんです。
こういう話は笑いがでますけどw
皆様の応援が書き続ける気力になります。
よろしくお願いします。
で、そんな僕が連載しているファンタジーです。良ければこちらも眺めてやってください! お願いします!
OVERKILL(オーバーキル)~世界が変わろうと巻き込まれ体質は変わらない~
https://kakuyomu.jp/works/16817330653523704177
ではまた次回・・・、書きますよ!
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