第10話 プールにわかめ?

さて、そろそろタイトル回収しましょうかw

引かないで下さいねw 自己責任でお願いします!

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 そろそろおもろいことも大してなくなったなあー。原チャ5ケツに、近くの自然公園の湖にゴムなしバンジーしたり、もうちょいおもろいことねーかなあ。


 そんなことを考えていた初夏。


「いいこと考えた! これは絶対にウケる! 早速やるか!」


 悪友達を連れて、夜、深夜の学校のプールに忍び込みました。


「おい、野郎共、準備はいいけ?」

「「「「うっす、KAZUさん! 完璧っす!」」」」

「じゃあいけー!!!」


 近場のあらゆるスーパーから増えるワカメを買い占めた僕らは、それをプールに撒きまくりました。総額何万円分も。金持ちの連れがいたんでね(笑) プールが真っ黒になるまでメチャクチャ撒きました。


「これ、みそ汁作れるんじゃね?」

「豆腐と味噌っすね。なら後日っすね」

「これはマジウケますよ!」

「前代未聞の伝説っすね」

「キテルわー」


 というノリで、ワカメの袋は全部燃やしたりして証拠隠滅。明日が楽しみだぜ。そう言って、みんなと夜3時ごろ解散、絶対に補導に捕まるなよ、見つかっても「連れの家で遊んで寝てしまったから今帰りっす」とか、適当に誤魔化せ。堂々としてりゃ問題ねえ。そう言って解散しました。



 翌日、学校に行くと、プールは人だかりにパトカーまで来ていて、大騒ぎでした。プールはまるで養殖場。マジウケるwww こいつは最高の笑いだぜ! しめしめと思って、ほくほくしながら下駄箱を開けました。そしたら手紙が入っていました。

 ラブレターか? 今時古風だなあー、いやいや、「3年〇組の○〇KAZU、校長室に出頭しろ。生徒指導 ヅラ」


 あれー? 何でバレたんだろ? 完璧に証拠隠滅したし、隠しカメラとかもないしなあー。まあいいや、ここまで来たらボケ倒そう。そう思って、校長室に、行き、


「おはよーございまーっす! 今日も良いお日柄っすねー!」


 と軽いノリで入りました。そこには笑いを堪える校長と、他の教員たち、怒り狂っている竹刀を持った生徒指導のヅラがいました。そんで共犯者はみんな既に捕まってました。???どうやってバレたんだろ??? まあいいや、しらを切り続けよう。


「お前、昨日夜中にプールに増えるワカメ撒いた主犯やろ? ああん??!」

「何の話っすか? ほうそれは大変、パトカー来てましたしねー。あ、俺を疑ってる? 多分それは生き別れの双子の兄ですよ、いやあーまさかこんなところでニアミスするとは、運命って残酷っすねー」


 もう他の教員や校長は吹いて笑っています。僕に口で勝てないってみんな体験してますからね。校長なんて毎回笑ってくれます。


「お前はホンマに舐めとんのう……、証拠は挙がっとんぞ」


 ヅラが竹刀の先をほっぺたに押し付けてぐりぐりしてきます。マンドクセーw 取り敢えずなんでバレたか聞くかー。


「何で俺らってことになってんすか? わかめ、健康的ですやん、先生毛が生えるできっと」


 煽ることも忘れません。


「アホのサカイが補導されてゲロったんじゃ、ボケー!」

「ああー……」


 まあどこの学校にもいると思うんですけど、何でその成績でここに入れた?って奴いますよねw まあそういうアホやったんですよそいつは。


「で、何で補導だけでそんなんわかるんすかー?」


 で、話を聞くと、僕らは見つかりにくい道を選んで帰ったんですが、このアホは堂々と公道を通って帰っていた途中にパトカーに止められたと、そして、


「こんな時間に何してるんだ?」

「えーと、友達のウチに行って、寝てて道に迷いました」


 地元で道に迷わねーよ!


「怪しいな、持ち物を見せなさい」

「はい……」


 僕らが隠滅したわかめの袋をこいつは大事に持っていました。何でやねんw


「この大量のわかめは何だ?」

「え、え、えーっと、友達の家でご飯作って、使って、そんで道に迷いました!」

「意味がわからんな、取り敢えず交番に行こうか」


 アホか!? 地元で友人の家で大量にわかめ持って行って料理して、道に迷うアホが何処におんねん!? 詰んだw


「……なるほど、学校のプールにね。でも一人じゃないだろう? 主犯は誰だ?」

「KAZUさんっす」

「またあいつかー!!!」


 とまあ、こうやってバレました。何素直にゲロってんねんw 取り敢えず一発蹴りました。でもここで詫びたら負けみたいで、何か気に入らなかったので、抵抗しました。


「つーかさ、俺ら全校生徒に味噌汁つくりたかったんやけど、まだ豆腐も油揚げも味噌も入れてねーのに、邪魔すんなよヅラ!!!」


 逆切れしてみました。もう校長は大爆笑です。他のツレは「もうやめてー!」って顔をしていました。

 

「お前はマジでどんな頭の構造しとんじゃ!?」

「開けて見てーや、ヅラ先生。てかいつまでバレてんのにヅラしてんの? もう毛根死滅してんじゃん(笑)」

「殺しちゃらんとわからんみたいやのう……」

「お、殺したら捕まるよ? 先ずその竹刀を俺に一発でも当ててから言えよ」


 キリがないので、校長が、


「KAZU、もうわかったからやめてやってくれんか? でもさすがになあ、今回はちょっとヤバい。停学は勘弁してくれ」

「いっすよー」

「んで、明けたら、全校集会で一応一言謝罪くらいはしてくれな。頼むわ」

「おkでーす!」


 そして二週間ほど停学受けて、その間も学校行ったり好き勝手してましたけどw その集会の日になりました。そこで、ツレを伴って、代表者の僕がコメントする手筈になっていました。

 そして教壇の上のマイクを手にした瞬間、みんなの目が『ボケて! なんかおもろいこと言って! この人/先輩絶対おもろいこと言うし!』って求めていることに興奮しちゃいましたねw 


 ボケるしかねえ!!!


 もう完全にそっちに思考が行きました。全校生徒の前で選抜に選ばれたりとかで挨拶するのって慣れてたんで、「もうボケよう!」ってなりました。


「えー、マイクテステスー! 聞こえますか、全校53億人のKAZUファンのみなさん」


 ドッ!!!


 もう既にバカウケです。最早絶対止まりませんよねw


「この度はみんなに味噌汁をご馳走したかったんだよ! でもね、ヅラに邪魔されてさー、豆腐やら味噌まで入れられなかったんよ、マジごめんなー!!!」


 アハハハハハハ!!!!!


「恨むならヅラを恨んでくれ! 俺は無実だ! 生き別れの双子の兄貴がやったんだよ!」


 ウチのツレはもうあんぐりです。「こいつまだやんのかよ……」って。そしてヅラが俺に竹刀を振り回して来ましたが、当然当たりません。


「おんどれはいい加減にせえよー!!!」

「おーっとヅラがいきり立ったぞ!」


 マイクを持ったまま実況しながら体育館のステージで大立ち回りです。みんな大爆笑、


「ヅーラ、ヅーラ!!!」


 みんなが大合唱、そして校長がもう笑い泣きしながら止めてくれました。まあ一応違う方向だけど謝ったしなー。どうでもいいや、面白かったわー。という様な、ウチの学校にはまだその伝説が残っています。

 後年、地元で予備校教師をしていたとき、母校の教え子がたくさんいましたが、この話をしたとき、


「マジでー! 犯人じゃん! 伝説や!!!」

「いや、生き別れの双子の兄貴やって」


 と、ネタ話になりました。



 こんな風にしか、青春の鬱憤を晴らすことしかできなかったところに、T先生から、そして小学校の新監督から、


「暇してるなら指導に来て、後輩に技術を伝えてやってくれや」

「あー、はい。いいですよ」


 そういう打診が、電話で届きました。二つ返事でOKしました。これがまたしても人生のターニングポイントになることを、まだ僕は気付きませんでした。




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今回はもうメチャクチャなタイトル回収です。

ここからKAZUDONAのストーリーはまた大きく動き始めます。

続きが気になる方はどうぞコメントを御願いします。

応援してくれると頑張れます!

皆様の応援が書き続ける気力になります。

よろしくお願いします。


で、そんな僕が連載しているファンタジーです。良ければ眺めてやってください!

OVERKILL(オーバーキル)~世界が変わろうと巻き込まれ体質は変わらない~

https://kakuyomu.jp/works/16817330653523704177


ではまた次回・・・

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