第52話 微生物学・プリオンは微生物界のオーパーツ
動物を病気にしたりする、微生物たち。
彼らは以下に分類されます。
・真菌
・細菌
・ウイルス
・プリオン
これは大きい順ですね。
真菌が一番大きくて、プリオンが一番小さい。
真菌はカビの仲間。細菌は大腸菌とか。ウイルスはコロナが有名。
で、今回はプリオンについてです。
プリオンは、感染性のある蛋白です。
プリオンを原因とした病気は、BSE(Bovine Spongiform Encephalopathy=牛海綿状脳症)が有名です。
2001年頃に、国内外で大問題になりましたよね。
牛の脳がスカスカになって、神経症状が出る病気です。
このプリオン。めちゃ強い!!
ちょっとやそっとでは、感染性がなくなりません。
他の微生物に効く消毒や滅菌が、プリオンには無効。
アルコールも、塩素も、ヨウ素も、ホルマリンも効かない……
プリオンに効くのは、超過酷な高圧蒸気と、皮膚が溶けちゃうくらいの強酸性・強アルカリ性のみです。
つよつよ~!
そしてプリオン、生物ではなく、感染する蛋白という奇妙な存在です。
正確に言うと、正常プリオン蛋白の構造を変えて、異常プリオン蛋白にするという性質を持っています。
細菌やウイルスは、自分自身や、自分の遺伝情報を増やして繁栄を狙います。うんうん、生き物っぽい目的がありますね(まぁ、ウイルスは半生物ですが)。
でも、プリオンが何のために蛋白の構造を変えるのかは謎……
そもそも、何で構造が変わるだけで感染性を持つのかも良く分からん。
やたら強いことといい、古代遺跡でオーパーツ見つけたレベルの、「君、なんなの???」ってかんじ。
プリオンの詳細は、世界中の研究者が、まだ調べてる途中です。
世界には謎があふれていますねぇ~
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