第51話 エキゾチックアニマル学・ウサギの腸内はダイバーシティ

 エキゾチックアニマルというカテゴリがあります。

 これは、ざっくり言うと「犬猫以外のペット」のこと。

 例えばウサギ、フェレット、モルモット、ハリネズミ、小鳥、カメ、トカゲ。

 どれも、人が伴侶動物(ペット)として飼い始めてから、歴史が浅い動物達です。


 で、今回はウサギについて。


 ウサギは自分の糞を食べます。

 人間からしたら「えんがちょ」なこの行動。実は超大事!!

 ウサギは食糞を止めると、死んじゃいますから。


 ウサギは2種類の糞をします。

 ひとつがコロコロな「硬便」。

 もうひとつが柔らかい「盲腸便」。

 食べなきゃいけないのは後者です。

 盲腸便には、ウサギが体内で作れないビタミン(K、B)やらが入っています。

 ウサギたちは、盲腸に住んでいる微生物にビタミンを作ってもらって、それを食べることで栄養を補給してます。

 イメージ的には、自分のお腹で作られるビタミン剤ですね。


「え? ウサギが糞をくわえているの見たことないけど!?」

 って人もいますかね。

 そう、ウサギが盲腸便を食べるのは早業。

 肛門から出てきた瞬間に、口を近づけてパクりとします。

 ケージの中に落ちた糞を食べるわけではありません。

 見た目的には、「おしりの毛繕いですかね?」ってかんじ。

 しれっと、素早く。

 オフィスの10秒メシのごとく、スマートですねぇ~


 ってことで。ウサギにとって大事な、盲腸便の食糞。

 盲腸便にちゃんとビタミンやらが含まれるかは、腸内細菌次第です。

 腸内細菌叢が乱れると、ビタミンやらが作られなくなることも。そうするとウサギには死活問題。

 人間もそうですが、ウサギも健康でいるために腸内細菌叢を正常に保つのが大事。

 じゃあ正常ってなんじゃらほい? というと、色んな菌をバランスよく持っているのがベストです。ひとつの菌だけ増えすぎると良くない。


 テレビのニュースで、「これからの時代はダイバーシティ(多様性)ですよね」という内容を見たとき、私はピンときました。

 「これ、腸内細菌叢と同じ概念じゃん!」


 何でも偏りは不自然というのが、この世界の真理なのかも!?








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