第29話 病理学・検査刀はビームサーベル並みに切れる

 牛や豚は出荷されたあと、公務員獣医師による「と畜検査」を受けてお肉になります。

 何でそんなことするの?というと、お肉の安全を守るためです。

 病気の動物のお肉は、人の健康を害することがあります。健康を害するほどでなくても、見た目や味がひどいことも。

「昨日スーパーで買ったお肉、なんか黄色くて超不味かった...」

 なんてことがあったら、害がないとしても、お肉を食べるのがイヤになりますよね~。

 そういうことを防ぐために、牛・馬・豚・羊・ヤギの肉と臓器は、一頭一頭、獣医師が確認してから販売することになっています。


 肉や臓器を観察するときは、刀で切りながら肉眼で異常を見ます。

 そこで使うのが...検査刀!

 この刃物、とにかく切れる。分厚いお肉が、スパスパ切れるのです。

 ビームサーベルみたく、「触れたら切れる」レベル!

 なので、間違って自分の指なんかにあててしまったら大変。

 怪我を防ぐために、金属の鎖でできた手袋をする人もいます。中二病になりそうな、カッコいい手袋です。

 でも、その手袋すらも検査刀で切れちゃうんですよね~

 公務員獣医師の友人いわく、

「結局は気を付けるしかないんだよね~」

 とのこと。


 ちなみに。

 と畜検査には、繁忙期と閑散期があります。繁忙期は年末(11月~12月)です。

 なぜかって?

 ズバリ、みんながお肉を食べるからです!

 心当たりありませんか?

 お歳暮でハムやベーコンを贈ったり、クリスマスにローストビーフを食べたり、集まった親族とすき焼きをしたり。年末年始はとにかく肉の消費量が多い。

 なので農家さんも、年末に向けて牛や豚を多めに出荷します。出荷された動物は全て検査するので、忙しくなるんですね~

 そして閑散期は年始です。年末に一気に出荷した反動ですね。


 年末年始のごちそう、いいですよね!

 私はすき焼きをした後、残った汁で煮込みうどんにするのが好きです。うどんが、牛の脂を吸って美味しいんだな~

 皆さんは、年末年始、どんなごちそうを食べますか?


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