第28話 薬理学・動物の薬
具合が悪いとき、病院に行って薬をもらいますよね。それは人も動物も同じです。
人は、人のために開発された薬(人体薬)を使います。でも動物は、動物のために開発された薬(動物薬)だけでなく、人体薬も使います。
これは、動物のために作られた薬が、ものすごく少ないからです。
動物薬だけだと治療できないんですね~
なので獣医師は、人体薬を動物に使うことが認められています。
でも、動物と人の体はだいぶ違います。動物によってもかなり違います。
違いの最たるものが、薬を解毒する機能(代謝)です。
たいていの薬物は肝臓で代謝されます。そして肝臓は複数の代謝ルートをもっています。
でも、ルートの種類や太さは動物によって異なります。
例えば、ルートAで代謝される薬物を、ルートAのない動物に投与したら?
いつまで経っても、薬が体からなくなりません。薬が麻酔薬の場合は、ずっと眠り続ける羽目になる。
危ないですよね~
ということで、人体薬を動物に使うときには、薬の種類や量に気をつけています。
以前、会社の同僚から相談されたことがあります。
「うちの猫、鼻水がすごいんだけど、動物病院が嫌いなんだよね。ドラッグストアの薬を飲ませて様子見ようかな?」
や、やめてー!死ぬよ!!
その薬には、猫が代謝できない薬(アセトアミノフェン)が入っていました...。
ちなみにその同僚、仕事が休みの日に電話をかけてきやがったので、後日、チョコレートを要求しました。
ちょっといいチョコレートもらえたよ!
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