第24話 実験動物学・代替法の実習でおじさま達に監視される
実験動物を適切に管理するのは獣医師の仕事です。なので獣医師は、実験動物を扱う上での理念(動物福祉)を習います。
端的に言うと、「動物に無体なことをしない」という考え方です。
これを、3Rsの原則といいます。3Rsは以下の3つの頭文字からとっています。
・Reduction(動物数の削減)
・Replacement (代替法の利用)
・Refinement(苦痛の軽減)
言葉にすると仰々しいですが、まぁ、当たり前の考え方ですよね。
これが当たり前だと思えないヤバい人は、動物実験から外される仕組みになってます。
大学で獣医学を学ぶときも、この3Rsの原則を使います。
例えば、皮膚の縫合練習は、動物ではなくスポンジでやります。内視鏡の操作実習も、プラスチックの箱に入ったチューブやボールを使いました。
ちなみに、実習で使った内視鏡は、大学がメーカーからレンタルしました。
実習室の壁際にはおじさま達が並び、険しい顔で学生の挙動を見つめていました。メーカーの方たちです。
...内視鏡って、高価なんですよね。スコープ一本でウン十万、下手すると百万以上する。
それを、物を知らない学生が振り回すのだから、メーカーの方からしたら恐怖でしかないですよね!
生体ならともかく、プラスチックにガツンと当たりでもすれば、ボーナスが飛ぶくらいのインパクトです。
いやぁ、おじさま達、めちゃ怖かったです。
よくあんな実習させてくれたなぁ~。
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