第19話 臨床学・猫は体温調節が苦手

 人間は、暑いときに汗をかきます。体温を下げるためです。

 暑い夏に、シャワーを浴びたらさっぱりしますよね。水は、熱を奪って蒸発するので、汗をかくと涼しくなります。


 でも、犬猫が汗まみれでびちょびちょなのって、見たことないですよね。彼らの毛はいつもフワフワです。

 犬猫は、人間のようには汗をかけないのです。

 犬は、足の裏の肉球から汗をかくか、口を開けて「へっへっ」と息をすることで熱を逃がします。

 猫は、犬と同じく肉球から汗をかくか、冷たい所にごろんと寝転んで涼みます。


「え、そんなんで大丈夫なの?毛むくじゃらで、ただでさえ暑いのに?」ってなりませんか。

 そう、大丈夫じゃないんです!

 品種によって多少の差はありますが、犬猫は人間よりも暑さに弱い。夏はエアコン必須です。

 特に猫は体温調節が苦手な生き物です。夏は日陰に、冬は日向に寝転んで体温を維持しています。

 涙ぐましい努力ですね~


 知人の話です。

 冬に、飼っている猫が縁側に出て、日向ぼっこをしていたそうです。

「かわいいなぁ」と思っていたら、そのまま何時間も日向に寝転んでいる。

 不思議に思って近づくと、日向で苦しそうに「ふぅ、ふぅ」と息をしていたそうです。慌てて病院に行ったんだとか。

 ...日向から移動しそこなって、熱中症になったのです。


 縁側が気持ちよすぎて、猫の性分を忘れたんでしょうね。

 縁側、気持ちいいもんなぁ~

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