第22話 魚病学・サーモンの自動ワクチン機
獣医師は、魚の病気の診断と治療もします。
「魚? 牛豚と比べてスケール小さいなぁ」って思います?
私は最初、そう思いました...
でも、実は逆なんです。魚の診断と治療は、養殖場の生け簀単位です。
伝染病の治療に失敗すると、湾全体の魚が病気になったりもします。こわっ!
生け簀単位の治療だと、薬の量も多いです。でも、魚の治療のために薬を海に撒きまくったら、水の汚染が心配です。
魚の体に薬が残っているうちは出荷できないし、「食べ物に薬は嫌だなぁ」という人もいます。
そこで開発されたのがワクチンです。
注射したり、餌に混ぜたり、ワクチン液に浸けたりすれば、魚が病気にかからない。素晴らしい!
ワクチンのほとんどは注射です。魚一匹ずつに注射します。
ひとつの生け簀に、魚は3000匹くらい。その全てに投与します。
……え、日が暮れるって?
そうなんです。手でやると、めちゃ時間がかかる。
それを解決するのが……全自動ワクチン投与機!!
これは、サーモン養殖のパイオニア、ノルウェーで開発された機械です。
機械の様子はこんなんです。
・生け簀から水ごと魚を吸い上げる
・細いベルトコンベアに魚が一匹ずつ並ぶ
・カメラで魚を識別して、ワクチンをお腹に投与
・ベルトコンベアの先の生け簀に放流される
ハイテクですね!
日本でもこの機械を輸入し始めてるらしいです。
この機械がなぜノルウェー製かというと、お国柄なんですね~
ノルウェーは国策として、サーモンの養殖に力を入れています。しかも、ノルウェーは養殖が超大規模で手作業が無理ゲー。加えて人件費が高い。
うーん、機械化が合理的!
そのおかげで、美味しくて安全なサーモンが食べられます。
私は100円寿司のサーモンが大好きです。スーパーで買ったら、軽くヅケてゴマを振るのもよし!
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