第10話 解剖学・ペンギンは体育座りしてる
水族館や動物園にいる動物の健康管理も、獣医師の仕事です。今回はペンギンについて。
ペンギン、かわいいですよね!
ヒレのような翼、ずんぐりしたボディ、よちよち歩き。あー、癒される。
彼らは鳥ですが、ニワトリやカラスとはずいぶん違う見た目をしています。
なんたって、泳ぐから。そして寒い場所で生きていけるから!
ヒレのような翼。あの翼を、「フリッパー」と呼びます。肘関節がまっすぐ伸びたまま固まっているのです。
クロールで泳ぐとき、腕をまっすぐにして水をかくと、速く進みますよね。それと同じで、ペンギンはごはんの魚を取るために、速く泳げる体になっています。
ずんぐりしたボディは、皮下脂肪を多く蓄えるため。脂肪のコートがないと、体の熱が逃げて寒くなっちゃいます。
そして、よちよち歩きするのは...体育座りをしているから!
外から見えているペンギンの足って、実は足首から下だけなんです。膝は、あのずんぐりしたボディの中に隠されています。
なぜって?
寒いからです。
真冬に、女子高生が素足+ミニスカートだと、「あらまぁ、やせ我慢して...」ってなりません?
羽根であたためることができない鳥の足は、素足と同じで、めちゃ寒いのです。だから足首から上を、あったかい体の中に隠しています。
ペンギンのあの可愛さは、進化がもたらした奇跡。神様ありがとう!
私は水族館で、ペンギンに向かって拝みます。尊い!
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