第9話 繁殖学・猫の愛は痛い

 春先になると、猫達の「にゃお~ん」という声が外から聞こえてきますよね。

 春は恋の季節。

 わりとうるさい猫達の「にゃお~ん」の後に、「べころくしゃくしゃ!」的なケンカっぽい音を聞いたこと、ありますか?

 あれは……オス猫の愛が痛いから、メス猫が怒っているのです。


 どういうことかって?

 オス猫の生殖器には、トゲがあるのです!


 そのトゲでメス猫の生殖器を刺激することで、メスは初めて排卵します。

 こういう動物を、「交尾排卵動物」といいます。猫、ウサギ、フェレットですね。

 けっこう痛いらしく、血が出ることもしばしば。まあ、トゲだしね……。

 何でそんな仕組みなの? というと、交尾してから排卵すると、精子と卵子が出会う確率が高くなるからです。

 子宮内で待ち構えている精子に、卵子が降ってくる感じですね。


 しかし罪深きはメス猫の態度……

 発情期なので「にゃお~ん」と可愛く鳴いてオス猫をメロメロにし、いざ営むと「いってぇー! ふざけんなボケ!」と猫パンチをかまして逃げていく。

 ……ファイトだオス猫!




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