あ、そうだ、水族館行こ?②

「誰が2時間も寝ろって言ったんですか?」


時刻は午前11時。

もうすぐで1日の半分は終わる時間だ。


「仕方ないだろ、昨日は夜遅くまでレポート書いてんだから。」

「それは知ってるけど。でも、2人してアラームかけたんだよ。僕、ちゃんと起きました。」


場所は電車の中。

一号車の座席。


眠そうであくびをたまにしている1人と今日の朝のことについて怒っている僕。


端から見たら何処となく普通の同居している男女の会話に聞こえるが、

僕らはだ。


「はいはい、えらいえらい。ちゃんと起きれましたね。」

「馬鹿にするんだったら、もう家泊まらないよ。」

「いや、それだけはやめてくれ。」


週3で今、話をしている彼の家に泊まっているのだが、

元々、僕らは幼稚園から中学時代まで一緒に時を過ごした幼馴染。


高校はちょっとした理由で離れたんだけど。


大学がたまたま同じになって、

また2人でこうやって一緒に行動してる訳なんだけど。


今日は大学も休みだし、以前から話してた水族館に行くことになってる。


「というか、あと何駅すれば着く。」

「あと2駅。」


この言葉の意味は、『あと何駅か先だったら寝れたのに』ということ。

これでも通常運転の彼。


僕はそんな彼に耳打ちをする。


「起きてたら、今日も泊まってあげるけど。」


その言葉に、彼は一瞬嬉しそうな顔をした。



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