第16話 人生は短し、もっと遊ぶべし
結論から言うと、見て後悔した。生命の神秘といえば響きはいいが、二度と見たくない。
そもそも腹が膨れていたところを考えればこれから何をするかなんかはすぐに分かることなのだ。俺がこういうものが苦手であるというのもあるのだが表面にびっしりとつけるとかそんなことは思わなかっただろう。
まあ、ここまで言えば何だかよくわかるだろう。そう、卵だ。それにただの卵ではない、大量に植え付けるようにというものだった。意外性もなくてわざわざ遠回しに言う理由はないが、きもかった。とにかくきもかった。トンボの姿すらしばらく見たくないくらいはきもかった。本当にもう二度と見たくない。
そして今、眼前に広がる光景はというと・・・
「ワァ・・・ロウソクみたいだナあ・・・」
ロウソクというよりかはそう、まさに火炎焱燚だ。いや読み方分からんけど。つまりどういうことかというと、トンボと卵とその宿主と呼ぶべきだろう肉塊もといカエルを燃やした。しかもどんどん燃え広がっている。【
「オイラ、たくさんのロウソクに囲まれて召喚されたかったんダ」
たしかに悪魔召喚といったらロウソクをたくさん置いているよな、あれ何なんだろう。多分暗いのが嫌いなんだろうなー。
森林火災?知らなーい、多分自然発火か何かだ。これから毎日草木を焼こうぜ。
どうせもう止められないし、諦めて焼畑農業でも始めよう。
農業で思いついたけど、ここって雨降るのかな?
太陽も月もそれっぽいのがある。ていうかこんなものをダンジョンって言うのは無理があるのでは?完全に別の場所につながっているなんかじゃん。とは思ったものの、空に浮かんだ時、確かな違和感があった。ついでに言うなら【
・・・そうそれだ!なんとも言えなかった違和感はそれだ!
「よし、飛ぶぞ、ナス!」
「エ、ちょ、マ!」
だが今回は【
ゴンッ!
うぎゃああああ!そう言いながら俺は落ちていく。普段使わないゴ・・・不遇スキル、ここにきて役に立ってくれた。いやまあそっちじゃない、間違いない、ここには天井が存在する。具体的な違和感はあのスライムの攻撃、それを避けた時それの軌道はどうだったか、ある一定の場所を超えようとすると途端に真っ逆さまだった。なるほど、天井が存在するとならばそれも納得できる。
よし、このまま横の端までいくぞ、【
この直線番長、なにが問題なのか、便利じゃないかと思っただろう、とんだ間違いだ!生身で超スピード、多分新幹線くらいの速さで移動するということはどういうことか分かるか?空気抵抗がエグい!常に【
ああ、もうそろそろMPが尽きる。あれ、景色が変わった?こういうのって縦横でループする感じのよくありがちなマップとかじゃないのか!しかも小さい変な町みたいな!てかやばい、地面に刺さる!もう一つこのスキルのデメリットを言うのならば今の俺にはこの状況を止められるようなスキルは存在しないこ
・・・そうこうしているうちに、地面にぶっ刺さったとさ。
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