初めての戦闘
【悲報】遭遇したのは
そりゃね、こういう時遭遇するのはお約束だけどさ、
その辺り小一時間ばかり文句を言いたい所であるが、
だがちょっと待ってほしい。このお約束的状況だ。大体お約束だと、最初に遭遇するのはスライムとか今のゴブリンとか、弱い
一つずつ確認していく。目の前のゴブリンは一体。そして俺は男。
俺に
そして相手が持っているのは刃物だが、見るからにボロボロ。刃こぼれはしているし、錆びた感じもする。切れ味なんてまるでないだろう。当たってもちょっとした鈍器? まぁ頭は気を付けた方が良いかもな。
体格差も、決して大きいとは言えない俺だが相手は小鬼と呼ばれるような相手。まるで子供だ。恐れるような相手じゃない。
――つまり、脅威を感じる必要はないという事。
「よっしゃかかってこいやぁ! 俺の今後の
俺が
ゴブリンが跳び上がり、思いっきり刃物を振ってきた。
腿の辺りを切っ先が掠る。目を向けると履いていたジーンズが切れ、ついでに皮膚も切れたっぽくて
うん、十分
何が切れ味は大した事ないだ。滅茶苦茶切れてるやんけ。繊維通り越して皮膚も切ってるわ。何それ怖っ。
そのゴブリンはというと、勢い余り過ぎて刃物が地面に刺さっていた。深く刺さり過ぎたらしく、何とか抜こうと引っ張っている。
隙だらけ。好機としか言えない状況だ。
「逃げるんだよぉぉぉ!」
俺は逃げ出した!
戦う? 冗談じゃねぇよ! 命大事だよ! 後痛いのも嫌だし!
大体ね! 初めて、それも刃物持った奴相手に
そのちょっとの傷も痛いのも、俺は嫌なんだよ! 普通に考えて!
だから俺は逃げ出した。思いっきり背を向けて。
ゴブリンは俺の行動に対応できなかったようで追いかける事は無く、無事距離を取る事が出来た。
――こうして俺の初戦闘は、
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