第一原住民との遭遇
「醤油が欲しい」
空腹には勝てなかったよ。生えていた
――引っこ抜いた時に
後木と
味はまぁ、キノコって感じ。不味くは無い。美味いかというと微妙だけど。ちょっと生臭い感じがするが気にしない事に。気にしすぎると股間がヒュンってするから。
多少なりとも空腹は紛らわす事が出来たので、どうするかを考える。さっきよりかはまともに物を考えられる、気がする。
「まてよ? そういや……召喚ってパターンもあるのか?」
ふと、
何故この世界――少なくともこんなキノコ生えた木は日本には無いと思うので、別のところに俺が転移したのか。この世界の誰かが召喚した、というのもある話ではないか?
そういう場合不完全な召喚だったりとかで、チートが無いとかあるかもしれない。その場合主人公待った無しだ。後で何か
――役立たず扱いされて追放されて、更に酷い目に遭うパターンもあるが、そこは考えない様にしよう。悪い事は考えない。いいね、俺?
ほ、ほら、それに召喚だったら近くに呼び出した召喚士が居るかもしれないし? それか不手際があって呼び出した場所間違えて探しに来るかもしれないし?
そうと決まれば、周囲を探してみよう。立ち上がり、
前向きに物事を考えられるようになったせいか、鼻歌でも歌いたくなるくらい気分が良い。日差しはある程度あるが、
――どのくらい歩いたか。自分としてはまっすぐ歩いているが、全く変わらない景色に段々と不安が出てくる。
「……本当に、誰かいるのか?」
思わず呟くが、返事を返してくれる奴は――と思った時だった。
近くの草むらに、ガサガサと音がする。背の高い草の向こう側、かき分ける様にして誰かがこっちに向かって来ているようだ。
「……やった」
涙が出そうだった。歩き続けて大体10分。誰かに漸く会えると思うと、嬉しくて泣きたくなってくる。
その草むらに駆け寄ろうとした時、かき分けていた奴が姿を現した。
――下半身を汚い布で隠して、手に錆びているわ刃こぼれしているわボロボロの刃物を持った、小さな人形の
あー、こういうの見た事あるわ。確かゴブリンっていうの。
――
こういうね!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます