第45話 豹柄でっかー

タツの店で、タバコで一服していた。


「邪魔するでーー!」

と三人の豹柄のジャージのおばちゃん達が入ってきた。


「はい!らっしやーい!」タツ


「はぁー、何言うとんねーーん!

邪魔するでーと言うたら、邪魔するなら

帰ってやーやろ!」

「ホンマや、オチへんやないかーい!」知らん人


「あのう、お客さんじゃないんですか?」タツ


「あー!あほんだら教の人だぞー!」おみよ


「おいおい、イチローよりも足が速えんじゃねえか?」お玉


「あらま、叔母さま方。

どうなさったのでしょう?

ま、さ、か、私達をつけていらっしゃったなーんてことはあーりーまーせーんわよね。」お京


「おい、おどれら、誰にモノ言うとんねん。

わてら、おどれらこどきのひよっこに

負けるとおもとんのかーーい!

それにな、もーう、おどれらの素性はわかっとんねん。

あんたはコインのお京。隣におんのは

一枚刃のお玉、そこ横は二枚刃のヘム。

後におんのは、チェーンのおみよ。

どや?まちごうてへんやろかーい!」マダム


「あのう、わたくしは?」サダミ


「うん??

お前、誰やねーーん!」マダム


「初めまして。わたくし、サダミと申します。

特技はスタンド使いでございます。」サダミ


「スタンド?あの、車のガソリンいれるとこで

働いとんか。

そら、ごくろうさん。」マダム


「いえ、違います。お見せした方が早いですわね。スタンド達、いらっしゃーい。」サダミ


「なっなんやーー!

この怪獣やら死に損ないのババやらストリップ嬢、魔法使いのできことないが出てきよった。

おどれらー妖術使いやなー!!」マダム


「サダミ、やめとけ。うっさいーのー!

スタンド黙りやがれー!踊ってんじゃねぇーつーのー!消えろー!」ヘム


そんな騒ぎの中。

「豹柄のジャージ、いいっすねぇ。

さすが、大阪じゃんか。」お玉


「そーう。やっぱな。これを着るとな落ち着くねんな。

あんた、飴ちゃん食べるか?

私が作ったんやけど、昆布の佃煮食べる?

これは、白いご飯にのせるやろ、お茶かけて

サラサラーと食べてみ。

やめられへんで。」あほんだら教の人


「えー!いいのか?おばちゃん、あんがとー。」お玉


「あんたー、今度、たこ焼き食べにきいやー。

本場もんやでー!」あほんだら教の人


「あたい、たこ焼き大好きなんだ!

行くー行くー!そいで、いつならいい?」お玉


「そやなぁ、ほな、LINE交換しよかー?」

あほんだら教の人


マダムもお京達も和気あいあいの二人を

見ていた。

どの組織にも、こういう奴いるよな。

この一触即発なのにと思った。





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