第34話 ボルデモートじゃないけど

ヘムは校長室にいた。


「校長先生、この答案用紙を見てください。

確かに、草書で書いた庭野さんもいけないかも知れません。

しかし、答案の答えは合っています。

これを0点とするのはあまりにも理不尽では

ありませんか?

そもそも、草書で書いてはいけないと言う指示も書いてないのですし。」ヘム


「うーーん。そうなんですがね。

常識的に考えるとですよ、やはり楷書体で書くのは大前提としてあると思う訳ですね。」

ガリ勉


「それは、そうかもしれません。

これからは、気をつけるようにと注意をして次回からは、それでは認められないと説明すべきだと思います。

それで無いと、庭野さんの学習に対するやる気が無くなってしまいかねません。

せっかく、これだけ正答してると言うことはかなりの勉強をしたと思いますよ。」ヘム

(んなろー、こっちもな必死にやったんだぞ!

追試まで付き合いたかねぇわ。

めんどくせーんだよー。)


「確かに、草書問題を除けば、正答してますね。今回は玉子さんの努力を認めて、

私から各先生を説得しましょう。」ガリ勉


「ありがとうございます。

どうぞ、宜しくお願いします。」ヘム

(くそっ、良い奴だな。ガリ勉よー。)


ヘムは校長室から出で、校庭裏を歩いていた。


「おい!この前はヘンテコないおばさんのせいでとんでもない事になっちゃったじゃない!

これも、あんたのせいよーっ。

わかってんの?ブス!!」


「あっあっあっーーあーのうーー。

すっすいませんでござるでする。」


(なんだ?メガネの真面目ちゃんを取り囲んで

何をやってんだ?)

ヘムは隠れて見る事にした。


「慰謝料払ってよーー。私達のハートは粉々に壊れちゃったんだからぁー。」

「そうよ、傷ついたわよねー。」


「えっえっええええーー。

すっすいませんでするーー。」


「あっ、ハートがいたぁーい。くるしいーーつ!」

「あんた、どーするつもりよ。治療費払いなさいよ!10万円ね!!」


「あうあうあうあううううっーー、

じっじゃじゅうまーえーん‼️

そんな大金なんでするかーですう。」


「なによ、高いつうの?ふざけんじゃないわよ。」

そう言うとメガネ女子の髪の毛を掴んで

平手打ちをしだした。


(おうおう、カツアゲかい。

しかし、汚ねぇやり口だねぇ、、。

あれ?あのやられるメガネってお玉の便所飯の相手じゃねぇのか?

仕方ねぇ、お玉のダチなら助けてやるか。)ヘム


「あっらーー。皆さーーん。

集まって何をなさってるのかしら?

あら、髪の毛を掴んでらっしゃる?

これは、イジメですの??」ヘム


「あっ!

いえ、違います。あの、あの、前髪をあげたら

可愛いんじゃないかな?なんて話してたんです。

ねっ、天野さん!!」


「あっあああ、そっそっそでするです。」


「へぇー、そうなのね。

てっきり、髪の毛掴んで、ビンタしてたように

見えたんですけどねぇ。

もし、そんな事をしていたなら、

だーいーもーんだーいですわ。

この高校の上の大学に進学される方は

内申で必ず落とされますものね。

私の見間違いかしーらーぁー?」ヘム


「やだ、そっそんな事しませんよ。

先生ーー。

そうだ、私達、次の授業の準備を頼まれてました。なので、失礼します。」


「まあ、それは大変。急いでお行きなさい。

そーれとーね。

お前ら、2度と手出しすんじゃねぇぞ。

いいか、天野ちゃんはあたいとお玉のダチなんだからな。

昔のヤンキーに勝てると思うなよ。」

そういうとヘムはカミソリで木を切り倒した。


ドシーンと木が倒れたのを見た、イジメ集団は腰を抜かした。


「さっ、雨漏りよ、行こうじゃないか。」ヘム


「アワアワーー。はいでございまする。」雨もり



「ねぇ、やばいよ。あんなの見たことないよ。

怖いよ。本当にヤンキーっていたんだ。

もう、関わるのはやめよ。」

「うん、殺されるかもしれないよ。

天野に手をだすのはやめよ。」

「天野の代わりなんかいくらでもいるしね。」

「うん。私達だってさ、あの人にお金渡さなきゃ学校カーストの下に転落しちゃうんだもん。

仕方ないじゃん、、。」

「駄目だよ。例のあの人の事は口にしたら

危ないよ。」



そうなのだ。

この学校には、例のあの人と言う闇の

支配者がいるのだ。


さあ、ヘム、お玉よ。

どーする?






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