第16話 スポンジ脳みそ
ブーブー。
「誰だよぅ。ナマハゲまこちゃんが歌ってるつうのに。ありぁ、ヘムだ。
お玉の奴ー。何しでがしやがったんでぇ。
あー、まーこーちゃーぁーーん。❤️」
仕方なく、店の外へ出て電話に出るお京。
「ちっ、なんだい?こっちは、忙しいんだ。
ぱっぱと話しな!」
「おい、お京、おめぇ、ふざけんなよ。
お玉のやつ、とんでもねぇ、バカじゃねえか。
ゴリラでもアイツより頭いいぞ!」
「そーだよ。んなもん、わかってんじゃなかったのかい?あいつと、差しの勝負やってんだろが。喧嘩以外はできねぇんだよ。」
「あのな、人間なら何とかなるもんさ。
おめぇ、ゴリラ以下じゃあ教えようがねぇわ。
騙しやがったな、おーきーょーーう!
とにかく、今すぐ学校の保健室に来い!
車ぶっ飛ばしてな。3分で来やがれ。
でねぇと、おめぇのダンナにバラすぞ。」
「なっなんだってぇー。
まあまあ、落ち着かねぇか。ヘム。
あと20分待ってくれねぇか。
あたいも母親が入院して、今病院なんだよ。」
「はぁーん??
おめぇの母親、高校の時におっちんでるじゃねえか?
うん?この声。ナマハゲまこちゃんだな。
ざけんなよー。3分だ!」
プープープー。電話は切れた。
お京は、怒りに任せて車のアクセル
を踏み倒した。
お京は保健室にやって来た。
「あっ、お京じゃん。
元気かー?」
「お玉、なーにーが元気かだよ。
お前のせいで、ヘム野郎に呼び出し食ってんだよー。お前、何やらかした?」
ナマハゲまこちゃんを中断させられて
怒りに燃え盛る京子。
「あんぱんをよ、、、。」
「お玉!老人のくせしやがって、今だに
アンパンなんぞやってんのか?
だから、脳みそ腐ってんだぞ。」
「お京、落ち着け。違う、あんこ入りのあんぱんを食って喉詰まらせたんだよ。」
「なんだってぇー、後期高齢者じゃねぇぞ。
おいおい、頼むぜ。お玉。」
「お京、おめぇ、よくもこんなお荷物押し付けてくれたな。あたいの輝かしい経歴を
汚すつもりかい?」
「ヘム、変わっちまったな。
保身に走るなんざ、外道だ。あたい達は外れもんだったのを忘れたのかよーぅ。」
「お京、そうは言ってもよ。もうすぐ、中間テストあんだぞ。
狂牛病でスポンジ脳みそお玉に乗り越えられるとおもってやがるのかーーっ!」
「無理だぞ。うん、無理、100パー無理。」
「果てしない追伸受けてもか?」
「無理、茹で玉子からヒヨコがかえるくらい無理。」
「クソが!お京、どーするつもりだ?」
「その為にヘムがいるんじゃねえか?
カンニングだよぅ。」
「カンニングーーぅ?それか、またあたいがすり替わりテスト受けるかだな。あ、お京がすり替わるか?」
「お玉がなんで受験に受かったのか、おかしいとは思っていたさ。すり替え。
てめぇらーーーっ!
やりやがるな。あははは。」
「おめぇら、何わらってんだよぅ。
あたいも話にまぜやがれ!」
「うるせぇ、スポンジお玉。てめぇは反省しとけや。」
お京はコインをお玉のでこちんに命中させた。
お玉は眠りについた。
「お京、腕はおちゃないねぇ。
あとよ、あのちゃんって言う2年の女子がイジメられてよ、便所飯食ってんだ。
てめぇの亭主は校長だろ、問題だせ。」
「ぬぁんだってぇーーー。
年金貰えるまで、働かせる予定だそ。
そんな事が明るみに出ちゃ、首だ。
何とかしねぇと、、。」
「とにかく、こんな所じゃ、これからの事は
話せやしねぇ。」
「ああ、それなら家に来な。
うちの亭主がいねえ時がいいな。」
「じゃあ、それでたのまあ。見てみろよ。お玉のやつ。ヨダレ垂らしていびきかいてんぞ。
濡れた雑巾を顔に被せてやる。」
「んがんがんがががぁーー。
くっくるしいーー。」
もがきながらも起きない玉子。
「こいつ、殺しても死なないな、、。」
お京とヘムは同時に呟いた。
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