君に、馬鹿だと笑われたとき、

上の空のように見せて、


わたしは空中でウィキペディアの虫眼鏡にカーソルをあわせる。


「馬鹿」

知能の働きが鈍いこと。利口でないこと。また、そういう人。

「阿呆」

おろかなこと。また、そういう人。ばか。


「阿呆」の意味にまで使われるとは、、「馬鹿」はもはや説明できないのではないか。

いいや、これは持ちつ持たれつの関係なのかも。

“ばか”だけでなく“おろか”だって“おろか”の説明があり、

またその“おろか”を説明している言葉にも説明があるのだ。


この連鎖こそ、言葉の存在を奥ゆかしくさせるひと粒なのかもしれない。





奥ゆかしいという言葉自体が奥ゆかしいと思ったのは、

緑に輝く葉たちが、なんとも雅だと思った数週間後のはなしで、、、、。

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