第7話 望まぬ邂逅

クリスティアの振り翳したファルクスの刃が少女へ差し迫る。だが、それを少女がスレスレで避けると地面へ転がる様に移動し立ち上がった。


「なッッ…躱しやがった!?」



「貴様に教えてやる…我が名はヴェリウス…ヴェリウス・ダラム!!紅い魔女…貴様を捕縛し、我が王…レギルスへ献上するッ!!」



「レギルスの…娘!?」



「そうだッッ!!」


するとヴェリウスは走り出すとクリスティアへ目掛けて剣を振り翳し攻撃を仕掛ける。そして対する彼女はそれを防ぐとギリギリと再び競り合い始めた。


「我が国、ダラムこそ魔法を持つのに相応しい…力は力として正しく使われるべきなのだから!!」



「そんなのは、てめぇの親父の理屈だろうが!!魔法はこの世に存在すべきモノじゃねぇッ!!」



「なら…何故貴様は此処に居る…!」



「あたしは魔法を消す…この世から塵の1つも残さず全て…だから壊すのさ。魔法を産もうとする輩も使おうとする連中も含めてッ!!」


弾き返すとファルクスを振り回し、構え直すと再び睨み合う。更により強い殺気が立ち込めるとクリスティアは八重歯を剥き出しにしヴェリウスを睨んでいた。


「安心しろ…てめぇの首を狩ったらそれを親父サマの元へ持って行ってやる…ッ!」



「やれるものなら…やってみろ…ッ!!」


ヴェリウスも刃先を向けて構える。

彼女も身構えながらクリスティアを睨んでいた。


「はぁあああッッッ!!!」



「でやぁああッッッ!!!」


そしてお互いに駆け出すと再び激突し凄まじい音が響き渡る。クリスティアの右目からは血が滴り落ちるが、それでもヴェリウスを睨んでいた。

幾度か刃が交錯した末に矢が2人の掠めると飛び退いた。クリスティアが振り向くとソフィアが離れに立っているのが解った。ヴェリウスは舌打ちすると剣を持ったまま逃走し闇夜へ消えた。


「助かった…ッッ…!?」


クリスティアも膝を付いて項垂れると地面へ吐血、

何度か血を吐き出すと漸く落ち着いたのか地面へ倒れてしまった。右腕もいつの間にか包帯に巻かれた状態へ戻っている。限界ギリギリまで戦闘を続けた事が余計に負担を掛けてしまったのだ。


「おい…大丈夫か!?」


ソフィアが駆け寄るとクリスティアに寄り添い、彼女の身体を起こして見つめる。

地面には銀色の鎌が突き刺さったままになっていた。


「…クリスティア…。」


彼女の様態を確認したソフィアは彼女を抱えて焚き火の場所へ戻ると彼女を横へ寝かせ、様子を見ながら朝を待つ事にした。

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

-女王とは美しく優雅で無ければ存在する意味が無い。-


ディオールという国を治める王女、マリアンヌ。

彼女は産まれながらにしてこの国の宝物として両親から大切に育てられて来た。城の外に居る民へ向けられる優しく柔和な微笑みはまさに気高く美しい王女そのもの…民から見ればディオールの国を象徴する存在であった。

しかし、それは悪魔で表向きの顔。

裏の顔はかなりのサディストであり、汚らわしい存在やモノに対しては容赦がない。粗相を犯そうものならば何をされるか解らないのだ。


とある日の事、メイドの見習い1人がスープを誤ってテーブルへ零してしまった事からマリアンヌが激昂し、泣いて謝る彼女の右手の甲を肉切り用のナイフで刺したのだ。


「ッッ…汚らわしい…恥を知りなさいッ!!」


他のメイドが慌てて仲裁に入り、その場を収めたのだがそれだけではなかった。そのメイドを夜な夜な地下へ呼び出しては身ぐるみを剥ぎ取って裸にした上、四肢を開く様に拘束して彼女の身体へ馬用の鞭で何度も何度も引っぱたいて痛め付けていった。


「もう…し訳ッ…ございッ!?ま…せんッッ!!も…ッ、この…様な…ごと…は…いだしま…せん…ッッ!!」



「口では何度でも言えるわ…そうでしょうッ!?」


スパァンと鋭い音が響くと彼女の秘部へ鞭が当たって悶絶し苦しみ出した。それを見たマリアンヌはニヤリと笑いながら自分のドレスを託し上げて自分の秘部を指で触り始める。彼女は高貴な王女でありながら他人の苦しみで快楽を得る異常者と化していたのだ。


「この城の者は皆…わたくしの奴隷なのよ…誰もわたくしには逆らえない…わたくしに逆らったり…粗相を犯したらどうなるか……その身に刻み付けてあげる…ッ!!」


こうした若い使用人への虐待は日常茶飯事。

そしてこの地下牢は言わば彼女にとってのストレス発散の場…そう呼ぶのが相応しい。

振り乱した金髪の長髪と鋭く睨み付けるその青い眼光はまさに狂気そのもの…これがクリスティアがこの国へ再び来る前に起きた出来事である。

その出来事から暫く経ったある日、マリアンヌは異様な話を城に居る執事から耳にした。そしてそれを見たというメイドを1人呼び付けてマリアンヌは話を聞く事に。


「…え…赤と黒の髪をした女が出た?」



「左様です、恐らくお嬢様が長年探しておられる例の…。」



「ッ…解りました。もう良い、下がりなさい。」


メイドが頭を下げるとマリアンヌの前から立ち去る。そして残された彼女は1人で頭を抱えて右側の口角を吊り上げ不気味に笑っていた。


「戻って来た…私のクリスティア…本物のクリスティアが…!」


立ち上がって城の外を見ると彼女は街中を眺め、見据えていた。今までは国内外から似た様な子を探して自分の城へ連れ込んでいたがやはり合わなかった。そして彼女は廊下へ出て城内の散歩を始めると擦れ違う者達から次々に声を掛けられる。


-マリアンヌ王女殿下に祝福を。-


彼女がそうしろと頼んだ覚えはない。

部屋から外へ出た途端に使用人達が急に言い始めたのだ。

確かにアルノートとの婚約は決まっている…とは言え随分と急なモノであった。結婚のパレードは今日の午後から執り行われる事から支度も殆ど完了しているし、何があっても良い様に騎士達にも護衛の支度はさせている…だから何があっても問題は無い筈だ。彼女が歩いていると向かい側から婚約者であるアルノートがマリアンヌの元へ歩み寄って来る。

お互いに出会うと会釈を交わした。

短めの茶髪と目や鼻といった部分も全て整った顔立ちはまさに美男子と言っても良い。背もマリアンヌより2つ程大きく、美男美女の王子と王女というのがとても良く似合っている。2人は1つの絵に描いた様な美しく気品な存在そのものだ。


「…マリアンヌ、僕達の婚約を民達はとても歓迎してくれている…もう街はかなり賑わっているよ…。」



「ええ…その話は使用人達から聞いているわ。2人で手を取り合って、良い国にしましょう?」


マリアンヌは柔和に微笑み掛けるが彼には自分の内心やこれ迄の行為全てを打ち明けたり話したりはしていない。当然だ、自分は綺麗で美しく非の打ち所の無い存在なのだから。相手を服従させ、自分の立場を利用し思うがままにして来た残酷で残虐な一面を表沙汰にしたりはしていない。

するとアルノートがマリアンヌの方を見て不思議そうに呟いた。


「…そういえば、此処に来る前に妙な噂を聞いたんだ。」



「妙な…噂?」



「……此処より離れた国、ヴィルヘルムで騎士が相次いで変死を遂げたそうだ。それだけじゃない、ディオールへ来る最中の森でも盗賊達が何者かにより殺されている…どの事件も全て手口は鋭利な刃物で綺麗に身体を切り刻まれ、首だけ無くなっていたそうだ。」



「ッ…それで…その殺人鬼がディオールへ来ていると言いたいの?」


マリアンヌは少し身震いし呟いた。

だがアルノートは彼女の肩を両手で触れると微笑む。


「大丈夫、キミの事は僕が守る…安心して欲しい。」



「…ありがとう、アルノート。そろそろ参りましょうか?民達が待っているわ…私達2人の事を。」



「マリアンヌ…子供は欲しい?」



「ふふふッ、気が早いのね?そうね…欲しいと言われれば欲しいわ。貴方と私の子供…。」


将来の話をしながら2人は歩いてパレード用の馬車の元へ。そしてその馬車へ乗ってお互いに並んで腰掛けると動き始めた。場所はゆっくりと城門を出て市街の方へと向かって行く。

アルノートの言う通り、市民は歓迎ムードの中で2人を割れんばかりの拍手と歓声で盛り上げていた。

その声援を聴きながらアルノートとマリアンヌは馬車の中で手を振る。老若男女歳も年齢も異なる者達が笑顔で此方へ手を振っていた。


「…凄いわ、本当に。」



「そうだろう?キミの国は良い国だね、マリアンヌ。流石は一国を治める王女だ。」


そう言われるとマリアンヌは彼へ恥ずかしそうに微笑み掛ける。そして馬車が止まると2人は降りて互いに手を取りながら割れんばかりの歓声の中を歩いて壇上へ。目の前には杖を持った神官、そして左右には神職関係者や騎士団らが立っている。

2人が前へ進むと神官の前で立ち止まった。

神官は2人へ杖を向けると婚約の儀式を始め、2人はそれを黙って聞いている。その最中にマリアンヌは目を閉じながらある事を思い浮かべていた。


「…。(子供さえ産まれれば後はどうとでもなる。事実、この国…ディオールの実権は亡き国王…わたくしの父が握っている。だから実権を手にする為の手段として子供が欲しい…だが女の子は要らない、欲しいのは男の子…。それに夫となるこの男は唯の飾りでしかない。)」


そして最後の項目へと差し掛かった。

神官はそれを口にし語り始める。


「神よ…2人の婚姻に末永き幸福を。」


後は神官が、「神よ、この国に生まれし者へ永遠の祝福を約束したまえ」と言えば終わる。

そうすればマリアンヌは晴れてこの国の王女として正式に迎え入れられるのだ。


……そう、その言葉を口にする筈だった。


「…神よ……この者に死への誘いを、そして裁きを。」


口にしたのは予想外の言葉、何を言い出したのかマリアンヌとアルノートは呆気に取られている。

そして次の瞬間…後方から拍手の音が響いた。しかも静まり返っている民衆の中、1人だけの乾いた拍手。


「…よぅ、地獄からアンタを迎えに遥々舞い戻って来たぜ?マリアンヌ王女殿下様…?」


女性の低めの声がマリアンヌの耳へ入って来た。

彼女は振り向くと馬車の上に足を組んで座っている少女を見付けて舌打ちし歯を食い縛っていた。

少女の姿は赤いメッシュの入った首元迄の黒髪、そして隠れていないほうから覗く金色の瞳。更に首から巻いた赤い上着と黒い服に赤いフリル付きのスカートに革のブーツ。風で隠れている方の髪が靡くと赤い目がその隙間から顔を覗かせた。

レナードは咄嗟にマリアンヌの前へ来ると腰の剣へ手を掛ける。


「誰だ貴様は…この国の者か!?何れにせよ、王族の者に対する態度では無いな…無礼だぞ!」



「無礼?ふふッ…あっははははッ!無礼、そうか悪かったよ…確かに座って話すのは失礼だよな?これで良いか?」


声の主が立ち上がると2人を見据える。

だがアルノートの怒りは収まらない。


「そうではない…!そこから降りろと言っているんだッ!!」



「キャンキャン、キャンキャン吠えんなよ…オッサン。いいからお前がそこから退け。お前に用なんてない…有るのはその後ろの女だけだ。」



「貴様ぁッ、無礼も大概に…ッ!!」


サーベルを引き抜いた時、その声の主はいつの間にか壇上に着地していた。その刃先が少女の目の前で止まる。


「コレで対等…だな?あたしからも祝福してやるよ、マリアンヌ王女殿下。とは言え、随分派手な事するんだなアンタも…そんなに見せ付けたいのかよ?自分の事をさ。」


するとアルノートの横からマリアンヌが姿を現すと少女を睨み付けて話し出した。


「クリスティア…ッッ!!汚らわしい奴隷の分際でよくもわたくしの前に…そもそもどうやってこの国へ入り込んだのよ!?」



「奴隷ねぇ…折角、祝福しに来てやったのにひでぇ言い草だな?それとディオールへどうやって入ったか…だっけ?簡単さ、邪魔な奴は全てあたしが取り込んでやった…[[rb:右腕 > ここ]]にな。」


彼女が歯を見せて笑うとマリアンヌはクリスティアを睨みつけていた。その目は彼女を今にも殺してやろうと言わんばかりの目をしている。


「ッッ…!!」



「その顔だ…アンタのその顔が見たかった!!思い通りにならない、事が運ばない時に見せるその表情…怒りに満ちたその顔をさぁ!!」


だが彼女より先に反応したのはアルノート、クリスティアへ真っ先に斬り掛かると彼女は背負っていた銀色の鎌、ファルクスを握り締めて刃を受け止めると

互いに睨み合っていた。


「てめぇに用は無いって…言わなかったか?」



「貴様に無くても…僕には有る…!自分の妻をバカにされ、これ以上の屈辱が有ってたまるか!!」


彼の叫びに民衆も声を上げてそうだそうだと囃し立てる。つまりクリスティア以外は皆、この2人の味方という事…完全に孤立している。そして彼女はサーベルの刃を退けると右腕を前へ突き出して何かを詠唱し始めた。


「…我が命に応じ、起動せよ…血肉を欲する死神は我が魂と共に!!目覚めよ、ヴァイタルゥウウ…イィイタァアアアッッ!!」


右腕の包帯が全て外され、黒紫色の手へ変化すると髪で隠れていたクリスティアの右目が姿を現す。

その赤い瞳がアルノートを睨み付けていた。


「なッ…何だ…魔法か何かの類なのか!?あんなの見た事がないぞ!?」



「さぁて…、喰ってやるか…ッ!!」


ファルクスを片手で回転させたクリスティアはアルノートへ牙を剥く。彼はサーベルをクリスティアへ向けて突き出すが避けられ、代わりに飛び蹴りを喰らうと倒れてしまうが、それでも彼は起き上がってサーベルを用いては何度も執拗にクリスティアへ突きや払いを行って攻め立てて行く。

一方の彼女は涼しい顔をしてそれ等を全て避けると左手へ瞬時にファルクスを持ち替えて彼のサーベルを右手で掴んでみせたのだ。


「ッッ…離せ!これは我が家に代々伝わる剣で、何処の者か知らない愚民が触れて良い物ではない!!」



「…だったら…そんなご立派なモン振り回してんじゃねぇよ。だから貴族はムカつくんだッ!!」


そのまま力を込めてあらぬ方向へ向けて刃をへし折るとその折れた刃を指先で回しながらアルノートの顔面へ向けて止めた。


「……目ん玉抉り出されたくなかったらそこを退きな。それとも此奴で喰ってやろうか?そうなりゃ未来永劫…あたしの中で生き続ける羽目になるが…。」



「う…うわぁあああッッ!!!」


彼は悲鳴を上げてクリスティアの前から離れると遂にマリアンヌの前へ立ちはだかった。折れたサーベルの刃を右手で握って塵に変えるとそれをパラパラと撒いて挑発して来たのだ。それを見たマリアンヌは歯を食い縛ってクリスティアを睨む。


「ッ…約立たず…!!」



「おいおい、アイツはアンタの旦那さんだろ?アレでもあたしと互角に殺り合ってたんだ…少しは褒めてやれよ?」



「黙りなさいッ!!わたくしのこれから先の未来を邪魔するというのなら…アンタをバラバラに切り刻んで家畜共の餌にしてやりますわ!!」



「あっそ…ならあたしはアンタの未来を潰してやる…。」


先程より殺気が立ち込めると彼女の目がマリアンヌを強く睨みつける。不気味に吊り上がった左右の口角は笑って見ている様にも思えた。すると壇上へ上がって来た3人の騎士らがマリアンヌを守る為にクリスティアを背中からそれぞれ突き刺したのだ。


「が──ッッ!!?」


彼女は白い床へ向けて口から赤い液体を吐き出すとそれがじわりと拡がって赤く染めていく。

その様子を見たマリアンヌは笑っていた。


「…残念ね?こんな事もあろうかと賊用の対策は考えてあったの。つまり…アンタの負けよ、クリスティア。さぁ、この輩に正義の裁きを加えてやるのですッ!!」



「……あーあ、刺されるって結構痛いんだぜ?知ってるか?」


鳴り止まぬ歓声の中、クリスティアが顔を上げると再び沈黙が訪れる。そして剣が彼女から引き抜かれると振り返って兵士の1人の頭を右手で掴んで力を込めていく。


「…王女様お抱えの騎士共は何処に居る?吐かないならお前の頭を握り潰す。嫌だよな?死ぬのは…死にたくないよな?」



「ッッ……!!」


クリスティアの歳はどう見ても目の前に居る彼より若い。それなのに歳相応とは違った威圧感が彼女には有る事が不思議でならない。すると彼はマリアンヌの後ろを指さして呟いた。


「あ…の…司祭の…後ろ…シスター…の中に…ッ!!」



「へぇ…アイツらがそうなのか?嘘じゃないな?」



「ほッ…本当だぁ…ッ!!」


クリスティアが彼を民衆の方へ突き飛ばすと残る2人を視線だけで威圧し下がらせる。そして今度は落ちていた剣を拾うと地面にファルクスを突き刺して挑発して来た。


「さぁて…今度はお前達が大切なマリアンヌ王女様の番だ。」


たんっと駆け出して剣をマリアンヌ目掛けて振り翳そうとするが、フェイントを掛けて剣を彼女の後方へ投げ付ける。すると金属音と共に剣が弾かれると白髪の女性が姿を現す。その手にはやはり剣が握られていて、残る2人も素早く変装を解いてクリスティアを睨んでいた。1人がマリアンヌの方へ駆け寄ると前へ立ってクリスティアと対峙。そして残る2人が左右をそれぞれ囲んだ。そして白髪に赤目の女性がクリスティアを威圧する。


「王女殿下に仇なす者は我々、ディオール騎士団が許さない…覚悟しろッ!!」



「漸くお出ましか…マリアンヌの玩具共!」




「我が名は騎士団隊長、レイチェル…貴様の名を名乗れッ!!」



「クリスティア…!」


そう名乗った途端、彼女へ目掛け剣が右斜めへ鋭く振り翳されるとクリスティアの髪が数本散って落ちた。彼女も後退しファルクスを手に取るとそれをレイチェルへ突き付けて睨み合う。


「さぁて……楽しませて貰うぜ?レイチェルさんよぉおッ!!」


彼女が斬り掛かるとレイチェルの持つ剣の刃とファルクスの刃が交錯し火花を散らしてぶつかり合う。

マリアンヌ、そしてクリスティア…2人は再びこうして出会ってしまったのだ。


クリスティアは彼女の未来を奪う為、そして命を刈り取る為に。



そしてマリアンヌは彼女という存在をこの世から消し去る為に。

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