らいおん

第1話らいおん

　らいおんが一匹いました。

　彼は基本サバンナで寝ていました。

　エサはメスが持って来る獲物で、それを彼は一日中待ってそして食べるだけの生活でした。

　彼は強者でライオンのキングでもありました。彼は強く、だれも彼にかないませんでした。

　それもそのはず、彼は元科学者で実験に成功した彼はライオンと人間の融合に成功し、自分自身がその実験台になり、ライオン人間として誕生したのです。

　身体能力はライオンと同等、しかし頭脳は人間、しかも二足歩行が可能で手は武器を握る事が可能なので、武器の力でぶいぶい言わせてライオン界の絶対王へと君臨したのでありました。

　彼は交尾をすることも可能でありました。しかし彼は葛藤していました。人間の時の記憶を持っているので、ライオンのメスと交尾をしたくなかったのです。しかしライオンと融合したばかりに、ライオンとしての本能もあるので、気持ちと欲求が相反し、頭が割れるように痛い日々を送っていました。

　しかしついに欲望を抑えられなくなり、ライオンのメスと交尾をしました。

　やがて子供が生まれました。子供は二足歩行の自分そっくりの子供でした。しかも、自分と同じ頭脳を持っていて、なんと言葉も理解できたのです。

　やがて彼らは人間の脅威と見なされ狙われる立場になる事は目に見えていました。

　彼は自分の実験の事を誰にも言ってはいませんでしたが、もしばれたら抹殺に動くものもいるでしょう。だから彼はその前に何とか繁殖をして人間を支配しようと考えました。彼の遺伝子はもうライオンの本能が勝っていたのです。

　ライオン人間は地下に帝国を築く事にしました。そしてひっそりと子孫を繁栄させました。

　彼らは地下に文明を築き、果てしない時間が流れました。

　ライオン人間は人口が数億人に達しました。

　彼らはいよいよ地上へと姿を現すことになりました。人間を支配する為です。

　そこで彼らが見たのは人工知能のロボットが支配している世界でした。

　人間はロボットに支配され奴隷化されていました。

　ライオン人間はそれを見てこのままだと自分たちも奴隷化されてしまうと危惧しました。

　やがて彼らは決心し、人間を救出してともに戦う事を決めたのでした。